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手すき和紙で卒業証書づくり 津山市立高田小児童26人が挑戦

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手すき和紙で卒業証書づくり 津山市立高田小児童26人が挑戦

 郷土の伝統工芸品「横野和紙」に親しんでいる津山市立高田小(同市下横野)の6年生26人が11日、地元の工房を訪れ、手すき和紙による卒業証書づくりに取り組んだ。完成した証書には、豊福誠校長が直筆で児童名を書き入れ、来年3月16日の卒業式で手渡される。

 同校では、工房を営む6代目和紙職人で市重要無形文化財の上田繁男さん(75)に依頼し、和紙づくりを1年生から体験。5年生では和紙づくりに欠かせない粘液が採取できる植物、トロロアオイを校庭で栽培するなどしている。

 卒業証書づくりは6年間の集大成で、児童らは少し緊張しながらも上田さんに見守られ、「ケタ」と呼ばれる竹すが敷かれた木枠を持ち、「すき舟」に入った原料のミツマタとねり材のトロロアオイが混ぜられた液をすくい上げ、均等になるように前後に揺すって和紙を作っていった。

 1人3枚作って重ね合わせた1枚の和紙は、約1週間、自然乾燥させて、半分に切って完成する。

 安倍蓮人君(11)は「(ケタは)重かったけど、シワができないように一生懸命作った。卒業証書は家に飾って宝物にしたい」と笑顔だった。

 横野和紙で作られる「津山箔(はく)合紙」は、金箔(きんぱく)を保存する紙として、全国で唯一、上田さんの工房で手すきによって作られ、県郷土伝統的工芸品に指定されている。