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被災地に寄り添う手作り煮豆 勝央の女性有志が「作州黒」1000パックを福島へ

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被災地に寄り添う手作り煮豆 勝央の女性有志が「作州黒」1000パックを福島へ

 正月を前に、勝英地域特産の黒大豆「作州黒(さくしゅうぐろ)」を使って煮豆を作り、東日本大震災の被災地に、勝央町の女性グループが贈り続けている。同町植月北の女性有志でつくる「黒豆プロジェクトチーム」。活動を始めて6年目の今年も、11日の発送に向けて作業に追われている。

 同プロジェクトは、地元の特産品づくりなどを手がける田中営農婦人部加工部「たんぽぽ」のメンバーらを中心に構成。代表の森園枝さん(68)の呼びかけで震災翌年の平成24年に結成した。

 きっかけは同年、森さんが以前住んでいた福島県南相馬市を訪れたときの衝撃だった。住民が避難し息づかいをなくした街、荒廃した畑…。そんな風景を車窓から見て言葉を失った。「何かしたい」との感情がこみ上げ、そして思いついたのが特産を生かした煮豆づくりだった。

 材料費は地元住民からの寄付金などでまかない、同年12月には手作りの煮豆(千パック)を知人を通し、県内の仮設住宅や福祉施設などに贈ることができた。

 今年も加工場で1回に30キロずつの黒大豆をじっくり煮込んで完成させ、真空パックに袋詰め。15回ほど作業を繰り返し、約450キロの黒大豆を1カ月かけて、千パックの煮豆に仕上げた。

 「作州黒」は粒が大きく風味が良いのが特長。今年もふっくらと光沢のある煮豆となった。森さんは「『おいしかった』と喜ばれるのがメンバーの大きな励み」といい、「活動は次世代にも引き継ぎ、ずっと忘れずに寄り添っていきたい」と思いを込めた。