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津の国登録有形文化財「旧明村役場庁舎」、曳家で移転 来年9月、生涯学習施設に

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津の国登録有形文化財「旧明村役場庁舎」、曳家で移転 来年9月、生涯学習施設に

 津市芸濃町にある国登録有形文化財「旧明村(あきらむら)役場庁舎」が曳家により移転する。8日には現地見学会が開かれ、地元住民らが作業を見守った。今月中頃にもう一度、曳家を行う予定で、平成30年9月から地域の生涯学習・コミュニティー施設となる。

 庁舎は木造2階建て(建築面積約215平方メートル)で大正5年に建設され、1階が事務室、2階を議場として使用。その後、昭和31年に芸濃町役場明支所となり、平成17年までは同町資料館として活用された。

 建物は桟瓦葺(さんがわらぶ)きの寄せ棟作りで上げ下げ窓やバルコニー、玄関ポーチなどを用いたモダンな建築洋式で、平成18年に文化財指定を受けた。

 しかし老朽化による耐震補強が必要となり、周辺のアクセス道路の拡幅も合わせ工法の安い曳家移転が決まった。

 頑丈なコンクリート土台の上に鉄のレールを敷いて、5カ所でジャッキアップして建物をワイヤで引く作業で、本来の建物は約100トンの重量だが屋根瓦や土壁を除去し約50トンにし、この日は約1時間かけて北に約15メートル移動。近隣住民のほか県内外の文化財関係者も多く見学に訪れていた。

 建物はさらに北東に約15メートルずらし、移転が完了する。

 津市教委によると、県内で文化財の曳家移転は平成6年に津市の専修寺山門で実施されて以来という。