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阿弥陀如来坐像輝き戻る 守山・福林寺

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阿弥陀如来坐像輝き戻る 守山・福林寺

 平安時代の作とされ、織田信長の焼き打ちにあいながらも被害を免れたと伝わる福林寺(守山市木浜町)の極楽殿の本尊「阿弥陀如来坐像」が8日、約1年の修復を終え、一般公開が始まった。

 阿弥陀如来坐像は、高さ約90センチの木像。流麗な曲線が特徴の「定朝様(じょうちょうよう)」という彫刻様式で作られている。

 福林寺は、天台宗開祖の最澄が開いたと伝わる。寺の伝承によると、元亀2(1571)年の織田信長による比叡山延暦寺焼き打ちの際、延暦寺との縁から同様に焼き打ちにあったが、阿弥陀如来坐像は被害を免れたとされる。

 近年の調査で、頭部と胸部は平安時代に作られたことが分かり、戦乱の時代をくぐり抜けたとみられる。その他の部位は江戸時代に修復されたとされるが、これまでにはっきりとした修復の記録はなく、全体的に損傷がひどかった。

 昨年10月、福林寺の高木慈恵住職(69)が、仏像の修理を手がける米原市内の職人に修理を依頼。樹脂を注入したり、金箔(きんぱく)を塗り直したりなどの修復作業が行われていた。

 高木住職は「文明が発展しても人間の苦労は続く。阿弥陀さまを拝んで、幸せを願っていきたい」と話した。福林寺には他に、平安時代作の「木造十一面観音立像」(国重要文化財)などもある。

 拝観などの問い合わせは福林寺(電)077・585・1205。