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【数字から見える千葉】SNS利用45自治体 「戦略的」な発信が不可欠

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【数字から見える千葉】
SNS利用45自治体 「戦略的」な発信が不可欠

 □ちばぎん総研調査部研究員・五木田広輝

 行政の情報発信は、観光振興や移住定住の促進、災害・保健・福祉などの情報伝達に加え、住民の地域への愛着の向上にもつながる重要な取り組みである。最近の自治体の情報発信の傾向として、フェイスブックなどのSNS等の活用が年々増加している。SNSを活用している県内自治体(県を含む)は45自治体あり、使っていないのは10自治体だった。

 「ゆるキャラ」など公式キャラクターを通じたSNS等発信も広がっており、ツイッターフォロワー数は「チーバくん」が23万人、成田市「うなりくん(ゆるキャラグランプリ2017全国1位)」も3万人を超え(ツイート数5万8千超)、高い発信力を誇る(数字は11月15日現在)。

 首長による発信も始まっている。熊谷俊人千葉市長は14回にわたり「ツイッター版市長との対話会」を開き、SNS等を通じて数百人との意見交換やアンケートを行っている。ツイッターを介した対話は、行政情報に疎遠な住民とも迅速かつ効率的に場所を選ばず意見交換ができるというメリットがある。

 インスタグラム(画像や短時間動画をインターネット上で共有するサービス)を使った行政情報の発信にも動きがある。銚子市では、フォトコンテスト「あんだこれくしょん2017」をインスタ上で開催した。漁港のある街並みや銚子電鉄、食欲を誘うグルメなど2600件を超す投稿があり、安価で効率的な市のPRに役立った。

 インスタグラムは今年の新語・流行語大賞にもノミネートされた「インスタ映え」に代表されるように若者を中心に利用率が高い(20代の45・2%が利用、平成28年総務省調査)ため、今後行政による活用の広がりが期待される。

 言うまでもないが、情報発信は内容が重要であり読まれない情報には意味はない。例えば、観光情報ではまず、地域資源の再発見や磨き上げなどが重要であり、有益な情報を発信しても実際の観光資源が期待外れであれば、逆効果になりかねない。

 また、情報発信は、誰に向けて(外国人向けの場合はどの言語を含む)、何を発するか、を戦略的に考えることが重要だ。情報を受け取る側のニーズの変化をも十分に考慮し、SNSの概念の根幹にあたる「共感」や「感動」「親近感」などを盛り込んだ双方向の情報発信も求められる時代になっている。(寄稿、随時掲載)