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長野県防災航空隊、操縦士退職で欠員状態 ヘリ運航再開へ自前の育成急務

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長野県防災航空隊、操縦士退職で欠員状態 ヘリ運航再開へ自前の育成急務

 県消防防災航空隊(松本市)に所属していた2人の操縦士のうち40代の男性が、1日付で退職したことが7日、分かった。県は来春から、今年3月に発生した県消防防災ヘリ「アルプス」の墜落で失った消防防災航空力の再構築に向け、民間からリースした2人を加え、計4人態勢で運航を再開することにしていた。このため、欠員が生じたままでの再開を余儀なくされた形だ。今後、操縦士を独自に育成するなど補充態勢の整備に取り組む必要がありそうだ。

 退職した男性は、平成27年1月に民間航空会社から県職員に採用され、「アルプス」の操縦資格を取得した。だが、飛行時間は800時間台にとどまり、機長の資格は有していなかった。

 同部などによると、退職は本人の強い希望で、他県の防災ヘリ操縦士として採用される予定だという。

 県は来春から、ヘリのほかに、操縦士2人、整備士1人を民間からリースし、操縦士を計4人とする準備を進めていた。

 県危機管理部は、欠員が生じたまま再開することについて「影響はない」としており、欠員の補充も現時点では行わないとしている。

 県はこれまで、標高の高い山岳地形など県の地理的条件を踏まえ、「地域特有の環境要因を熟知した自前の操縦士が必要」との方針を確認。安全確保策として、ヘリ1機に2人の操縦士が搭乗する「ダブルパイロット制」を導入することも決めた。

 ただ、操縦士は、全国的に高齢化が深刻となっている上、若手操縦士が飛行経験を積む機会は減っているのが実情。補充態勢の整備や飛行技術の向上などを含め、操縦士の育成環境を県が独自に整備することは、喫緊の課題となっている。