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加治川ダム放流、母子負傷 新潟県職員書類送検 知事、改めておわび

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加治川ダム放流、母子負傷 新潟県職員書類送検 知事、改めておわび

 ■「再発防止策、確実に実行」

 新発田市の加治川治水ダムで6月、観光客向けの放流によって水位が上昇し、下流で川遊びをしていた40代の母親と小学生の男児が流されて負傷した事故は、現場の責任者だった県の職員2人が業務上過失傷害の疑いで書類送検される事態に至った。米山隆一知事は「操作規則を守らずに観光放流をしたのが原因で、深く反省している。再発防止策を確実に実行する」とのコメントを発表した。

 書類送検されたのは、新発田地域振興局の男性職員2人で、いずれも50代。容疑は6月17日、観光客に見てもらうための放流をする際、下流の水位変化に注意したり、関係機関や河川を利用している人たちにサイレンやスピーカーを使って告知するのを怠ったことで、急激な水量の変化で流された母親を低体温症にし、男児にすり傷のけがを負わせたとしている。

 県警によると、書類送検した2人はダムの管理責任者だった課長と操作を担当していた職員。県は8月、ダムの運用ルールに従わずに放流をしたとして、2人を含む計4人の職員を減給などの懲戒処分にした。

 記者団の取材に応じた米山知事は「けがをされたご家族に改めておわびしたい」と話した。

 県土木部の美寺寿人部長らによると、被害に遭った母子との間で9月に示談が成立したという。示談の詳細は明らかにしていない。

 再発防止策として、県は観光放流に関するルールを今年度中に明確にする方針。具体的には加治川治水ダムを含む県内の12ダムについて、操作規則・細則の中に観光放流を盛り込むことを検討しているという。

 書類送検された職員2人は現在も通常通りに勤務しているという。書類送検を受け、新たな処分を追加するかに関して県は「同じ案件について、懲戒処分後に改めて異なる処分を行うことは、地方公務員法上できない」としている。