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新潟水俣病訴訟 「直接謝罪を」市長批判 原告、判決確定見通しに安堵

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新潟水俣病訴訟 「直接謝罪を」市長批判 原告、判決確定見通しに安堵

 新潟水俣病の認定申請を棄却された新潟市の男女9人を患者として認定するよう命じた東京高裁の控訴審判決をめぐり、市が上告しないと表明したことを受け、原告と弁護団が5日、新潟市中央区で記者会見した。判決が確定する見通しとなったことに原告の女性は「ホッとした」としながらも「(表明前に)謝罪と、上告しないとの言葉を市長から直接聞きたかった」と語気を強めて批判。原告らと面会の意向を示している篠田昭市長に対し「患者への差別や偏見が早く解決するような言葉をもらいたい」と要望した。

 原告の女性は「裁判の途中で何度も挫折しそうになったが、支援者に励まされて何とかやってこられた。市が上告するのではと不安だった」と述べ、安堵(あんど)の表情を浮かべて喜んだ。

 ただ「私よりも症状が重い人は周囲から今も(差別的な)すごい言葉をかけられている。なりたくもないこの病気になり、差別や偏見を受けてきた。患者認定されても、そういう人たちが変わらないと何も変わらない」と訴えた。

 弁護団長の高島章弁護士は「上告となればさらに1年以上かかった。市長の決断は当然とはいえ、立派な判断」としながらも「まだ患者は多く、きちんと認定業務をやってほしい」と注文をつけた。支援者の萩野直路さんは「市長は『敗訴でホッとした』と発言したというが、あまりにも(裁判での市の対応と)乖離(かいり)した言葉」と批判した。

 高島弁護士は、県と市に認定申請を棄却された別の患者数人が認定を求め、新たに提訴する準備を進めていることも明らかにした。原告側と篠田市長は来週にも面会する見通しという。