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汚泥消化ガス発電、北上で稼働始まる

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汚泥消化ガス発電、北上で稼働始まる

 県の北上浄化センター(北上市相去)内に民間企業の水ing(すいんぐ)が新設した発電施設が、センターから供給される下水道汚泥の消化ガスを燃料に稼働を始めた。

 消化ガスはメタンガスが6割を占める再生可能エネルギー。これを燃料とした電気は経産省の再生エネルギーの固定価格買い取り制度で、電力会社が20年間にわたり一定価格で買い取ることが義務付けられている。

 センターは焼却するだけだった消化ガスを有効活用するため、平成22年から消化ガスで発電をしてきた。しかし、発電量は施設使用電力量の約6%に過ぎず、消化ガス全体の4割を利用するにとどまっていた。

 そこで、消化ガスを一層有効活用するため、27年に固定価格買い取り制度を利用した民営民設の発電事業者を公募。応募したセンターの維持管理を担当している水ingが発電事業者に選ばれ、準備を進めていた。

 固定価格買い取り制度で県が関わる消化ガスを燃料にした発電事業は東北では初めて。水ingは東北電力が1キロワット39円で電気を買い取る契約を結び、センターを運営する県とは消化ガスの購入契約などを結んでいる。

 新設の施設は最大350キロワットの発電能力がある。24時間稼働で年間発電量は一般家庭約700世帯の年間使用量に相当する約250万キロワットアワーに達し、東北電力への販売額は年間で1億円近くになるという。

 センターは県施設だが、運営費は花巻と北上両市の全額負担。水ingが消化ガスの購入費用を支払うことで、両市の負担は数千万円単位で軽減される。開始式典で同社はこの発電事業が「省エネ、創エネ、ローコスト」に貢献することを強調、関係者が開始スイッチを押して発電開始を祝った。