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岩手県立療育センターと支援学校完成 障害者の医療・教育、連携期待

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岩手県立療育センターと支援学校完成 障害者の医療・教育、連携期待

 矢巾町に移転して、平成31年9月に開院する岩手医大付属病院の敷地内に、新しい県立療育センターと県立盛岡となん支援学校が、一体化した施設として完成し、29日、落成式が行われた。県によると、障害児の福祉・教育施設が高度医療を提供する病院と同じ場所に固まっているのは全国的に珍しく、東北ではほかに、宮城県立こども病院(仙台市)を核とする事例がある程度という。両施設と病院が隣接することで、障害のある子供に対する医療や教育面での連携が一層深まると期待される。

 両施設は盛岡市手代森地区に道路を挟んで立地していたが、老朽化などから県は平成25年に移転を決めた。新施設の延べ床面積は合わせて約2万2千平方メートル、総工事費は約96億円。

 療育センターは医療型の障害者入所施設。日常的に医療ケアが必要で、在宅での生活が困難な人が、身体機能の維持・回復などのため入る。人工呼吸器を付けた人もおり、医師や医療スタッフも常駐。通学できない学齢期の子供用に支援学校の分教室もある。

 新センターは小児科・整形外科など従来の6科に加え、障害児の受診がセンター内で完結するよう、耳鼻咽喉科、眼科、リハビリテーション科の3科を設置。在宅の重症心身障害児らを受け入れる目的で、一般病床10床を新設した。MRI(超伝導磁気共鳴断層撮影装置)も、県内の障害児福祉施設として初めて導入した。定員は60人。

 一方、盛岡となん支援学校は肢体不自由児に特化した支援学校で、小・中・高で計114人の児童生徒が在籍。うち26人は、療育センター内の分教室で教育を受けている。

 両施設が1つの施設になったことで、「関係者の連携がよりスムーズになり、通学も容易で安全、安心になる」(佐々木和哉県障がい保健福祉課主幹)。県外からも利用できるという。

 療育センターは、来年1月5日に入所者が移動して開所。盛岡となん支援学校は冬休み明けの同17日から新校舎での授業を始める。

 落成式で、達増拓也知事は「さまざまな障害がある児童生徒一人一人に応じた医療、福祉、教育の機能が一体となった支援を強化していく」と式辞を述べた。