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古墳時代、最古級の池 6世紀前半、農業用水に利用か 明日香村で遺構 奈良

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古墳時代、最古級の池 6世紀前半、農業用水に利用か 明日香村で遺構 奈良

 明日香村北部の丘陵地で、古墳~飛鳥時代(6~7世紀)に灌漑(かんがい)に利用されたとみられる池の遺構が見つかり、奈良文化財研究所が29日、発表した。池は小規模ながら、日本書紀にも記されている磐余(いわれ)池(橿原市)と並び、国内最古級とという。

 発掘現場は飛鳥資料館の南西で、コンビニ建設に伴い奈文研が調査した。池の遺構は東西約15メートル、南北約10メートル、深さ約2メートル。谷川に堰を築いて水をためたとみられるが、堰は見つかっていない。池の底では堆積した池特有の粘土層が確認され、見つかった土器などから6世紀前半の築造と推定される。

 池の規模はさらに広く、農業用水に使われたと考えられるが、利用されたのは7世紀中頃までで、7世紀後半には埋められたことが判明。池の北側には7世紀中頃に敷設された官道・山田道(やまだみち)(都があった飛鳥に東から入る道)が通り、今回の調査でも道に付属する側溝が確認された。また、池の埋設土からは「珠流河(するが)」(現在の静岡県)と書かれた荷札木簡も出土した。

 池が埋め立てられた飛鳥時代後半は、藤原京が造営された時期と重なる。奈文研は「飛鳥の開発、土地利用を考える上で重要な発見だ。埋め立てた理由ははっきりしないが、山田道の敷設や開発が影響している可能性がある」としている。

 発掘現場はすでに埋められており、現地説明会は行われない。