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「縄文のビーナス」発見 1万3500年前の石に線刻 鹿児島

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「縄文のビーナス」発見 1万3500年前の石に線刻 鹿児島

 鹿児島県南九州市の牧野遺跡で、線刻を施して女性を表現したとみられる約1万3500年前(縄文時代草創期)のこぶし大の石が見つかり、県立埋蔵文化財センターが発表した。子孫繁栄などを願って作られた「縄文のビーナス」の一種とされ、同時期としては国内3例目。

 見つかった石は長さ5.5センチ、幅4.8センチ、厚さ4.1センチで安山岩製。全体に刻まれた縦や斜め方向の線が、女性の髪を表しているとされる。

 同じぐらいの大きさの石約1600個が詰め込まれた円形の穴(直径2メートル、深さ30センチ)の中から見つかった。同センターの堂込秀人所長は「特殊な遺構から出土している。祭祀(さいし)との関連も考えられ、縄文時代の精神文化を知る貴重な史料だ」と話した。

 線刻を施した同種の石は、愛媛県の上黒岩遺跡や鹿児島市の掃除山遺跡で見つかっている。

 「縄文のビーナス」は長野県の棚畑遺跡から発掘された縄文時代中期(約4000~5000年前)の土偶(国宝)が知られている。

 今回の石は上野原縄文の森展示館(鹿児島県霧島市)で、12月29日まで一般公開する。