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横田早紀江さんのつぶやきがタイトルに 拉致被害者支援ソング「いつ帰ってくるの」

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横田早紀江さんのつぶやきがタイトルに 拉致被害者支援ソング「いつ帰ってくるの」

 ■歌い続ける八尾のジャズシンガー・益田さん

 北朝鮮拉致被害者とその家族を思って作詞作曲した歌を、10年以上も歌い続けている歌手がいる。八尾市在住のジャズシンガー、益田兼大朗さん(72)。被害者の家族らに「音楽で何か支援したい」と考え、横田めぐみさんの母、早紀江さんが何度もつぶやいた「いつ帰ってくるの」をタイトルに、どうしようもない心の叫びを書き上げた。

 益田さんは昭和43年に歌手デビュー。ジャズシンガーとして全国各地でライブ活動を行う一方、「生きる」をテーマにした曲作りをライフワークにしている。これまでに、地震の被災者や難病患者などを支援する歌を制作し、ステージで歌ってきた。

 そんなときに、北朝鮮による拉致問題が浮上。被害者の家族たちが帰国を願う姿をニュースなどで知って胸が痛み、平成14年に思い切って横田めぐみさんの両親を訪ねた。その際、早紀江さんが「いつも夢の中で聞いている。いつ帰ってくるの」と何度もつぶやいた言葉が印象に残ったという。

 あの日の読みかけの本もそのままに あなたの冬のコートも壁に掛けたまま いつ帰ってくるの いつ帰ってくるの-(一部抜粋)

 拉致被害者や家族を思って完成させた「いつ帰ってくるの」は、家族たちの心の叫びやどうしようもない切なさが、歌詞とメロディーに込められている。16年に大阪市内でチャリティーコンサートを開催した際には拉致被害者らを招き、売上金は「拉致被害者の会」に全額寄付した。

 以来、毎月のように開いている自身のジャズライブの合間に、この曲を歌い続けてきたが、半年ほど歌うのをやめた時期もあった。「いくら歌っても思いが届かないことに、やるせなさを感じたから」と説明する。だが、観客の間から「歌ってほしい」などの声が殺到したため、「思いが届くまで歌い続けよう」と再び歌う決意をしたという。

 「トランプ米大統領が被害者の家族に会ったことで、被害者救出の機運が盛り上がっている。このチャンスに、僕も一生懸命歌いたい」と気持ちを新たにしている。

 来月27日には、大阪市中央区のライブハウス「アートクラブ」で年内最後のライブがあり、もちろんこの歌も披露されるが「もし聴きたいという人がいればどこへでも行く」と力を込める。希望者にはCDも提供するという。問い合わせは益田さん(電)080・6149・3677。