産経ニュース

杉並で自動運転の公道実験 来年1月、未来の車作りへデータ収集

地方 地方

記事詳細

更新


杉並で自動運転の公道実験 来年1月、未来の車作りへデータ収集

 ■区が高精度3次元地図など提供

 自動車の加速や減速、ハンドル操作という基本操作を原則としてシステムに任せる「レベル3」の自動運転実験が来年1月、杉並区内の公道で行われる。レベル3の公道実験は都内で初めて。JR中央線の荻窪駅南側の住宅街で実施し、“未来の車”作りに必要なデータを集める。杉並区も自動運転のシステム対応に欠かせない高精度の3次元地図や車両整備スペースを提供して支援する。

 実験は自動運転技術を開発しているアイサンテクノロジー(名古屋市中区)と東京大学、区内に本社を置く測量会社の第一航業が来月、杉並区と協定を結んで実施する。区道約1・7キロの周回コースを設定し、1回当たり2時間程度の走行テストを複数回実施してデータを収集する。

 予定ルートは近衛文麿の邸宅だった荻外荘(てきがいそう)がある古い住宅街。高速道路と違ってさまざまな障害物があるほか、歩行者や自転車の通行が多いといった都市部ならではの対応が必要になることから、実際の自動運転に役立つ多くのデータが得られると判断した。

 自動運転を実現するためには、路面だけではなく、路上の信号、標識なども正確に記録した3次元の地図が必要になる。杉並区は土地の所有者や地番、境界を確認する地籍調査のため、平成23年度に高精度の3次元地図を作成。こうした3次元地図を保有している自治体はほとんどないため、アイサン側から協力の申し入れがあったという。

 自動運転はドライバーが行っている運転操作を人間に代わってシステムが行う。加減速、ハンドル操作などのどれかをシステムが行うだけのレベル1から、運転に必要なあらゆる操作をシステムに任せるレベル5まで5段階の区分があり、レベル3ではドライバーが必ず運転席に座って、緊急時やシステムの要請に応じて対応する。