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滋賀県立大に「あべ松文庫」 モンゴル関連の蔵書1500点公開

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滋賀県立大に「あべ松文庫」 モンゴル関連の蔵書1500点公開

 滋賀県立大は18日、作家・司馬遼太郎氏の恩師でモンゴル言語学の草分けとして知られる大阪外語大(現大阪大)の●松(あべまつ)源一名誉教授(1903~93年)の蔵書約1500点を集めた「●松文庫」を設け、記念式典を行った。

 ●松名誉教授はモンゴル言語学やモンゴル文学が専門。国交回復後にモンゴルを訪問した際には司馬氏も同行し、大きな影響を与えたとされる。

 ●松名誉教授の死去後、三女の鞍元和子さん(76)ら遺族は、残された大量の蔵書の引き取り先を探したが難航。平成26年になり、ようやくモンゴル研究の盛んな滋賀県立大への寄贈が決まった。

 同大学図書情報センターで公開される蔵書は、保存状態が良いものなど約1500点。1階の移動書庫に収められ、手続きを行うことで誰でも閲覧できる。

 社会主義時代のモンゴルで発行された雑誌や、モンゴル語で書かれた聖書など、モンゴルの文化形成の過程を知る貴重な手がかり。ここにしかないような希少な資料も多く含まれるという。

 この日、同大学で開かれた日本モンゴル学会に合わせて行われた記念式典では、大学側から鞍元さんに花束が贈られた。続いて文庫が公開されると、集まった研究者らは次々と書籍を手に取り、驚きの声を上げていた。

 鞍元さんは「ほこりをかぶって捨てるしかないと思っていた資料が、このように日の目を見て、父も喜んでいると思う。日本とモンゴルの交流が進むきっかけになってほしい」と話していた。

●=木へんに青