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闇夜に浮かぶ緑の“壁” 出雲・斐川で築地松ライトアップ 島根

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闇夜に浮かぶ緑の“壁” 出雲・斐川で築地松ライトアップ 島根

 島根県出雲市の出雲平野に点在する独特の農村屋敷林「築地松(ついじまつ)」がライトアップされた。闇夜に浮かび上がる幻想的な光景が、観賞に訪れた人たちを楽しませた。

 築地松は、斐伊川の洪水被害から屋敷を守るため敷地をかさ上げして周囲に設けた築地を固めるために樹木を植えたもの。特に冬の季節風を防ぐため、敷地の北側と西側だけに樹木が植栽された様子が当地独特の景観を形成している。

 しかし、生活様式の変化や松くい虫被害などで築地松は減少。平成6年度には地元自治体や住民らで築地松景観保全対策協議会を組織し、保存育成などを進めているが、11年度の調査で3380戸だった築地松のある住居が24年度には1516戸に激減していた。

 このため、同協議会では築地松景観の魅力をアピールしようと、25年度から築地松のライトアップイベントを開始。場所を変えながら毎年継続し、5回目となる今回は初めて複数の築地松をライトアップした。

 今回のイベントは4、5日の2日間行われ、同市斐川町にある4カ所の築地松をライトアップ。通り道には行灯(あんどん)なども置かれ、訪れた人たちは闇に緑の“壁”が浮かび上がる美しい光景を楽しんだり、カメラに収めるなどしていた。

 同協議会では「ライトアップを通じて、築地松が織りなす景観の美しさを多くの人たちに知ってもらい、保全意識を高めたい」と期待している。