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一人前の学僧への口頭試問「竪義」、薬師寺の根来さん満行

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一人前の学僧への口頭試問「竪義」、薬師寺の根来さん満行

 法相(ほっそう)宗の宗祖、慈恩(じおん)大師の遺徳をしのぶ「慈恩会」が13日夜、奈良市の薬師寺大講堂で営まれた。法要後には一人前の学僧となるための口頭試問「竪義(りゅうぎ)」が行われ、同寺の根来穆道(ねごろ・ぼくどう)さん(41)が満行を果たした。

 竪義はいずれも法相宗の大本山である薬師寺と興福寺の僧侶が合同で営む慈恩会の際、対象者がいる年のみにあり、教義に関する問答が行われる。同宗僧侶の登竜門とされる難関だ。根来さんは先月下旬から寺にこもる前加行(ぜんけぎょう)に入り、横になって眠ることも許されない中、経典を学んだ。

 根来さんは13日午後9時過ぎ、白装束姿で大講堂前に姿を現し、呼び出しを受けると堂内へ。約2時間にも及んだ問答を無事に突破した。

 一夜明けた14日、会見に臨み、「自分自身がうれしいというよりも、たくさんの人に助けていただいていると感謝の気持ちでいっぱい」と心境を語った。その上で「不思議と落ち着いていた。仏様、神様が支えてくれていると実感した」と振り返った。

 根来さんは一般家庭に育ち、大学で環境問題を学んだ後、仏の道を志し薬師寺へ。今後については「『ほっとした、安心した』と言ってもらえるような僧侶を目指したい」と述べた。