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「チバニアン」誕生へ 「これからが勝負」「整備を」 地元は誘客も期待

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「チバニアン」誕生へ 「これからが勝負」「整備を」 地元は誘客も期待

 地球の地質年代に「チバ」の名前が冠される-。地球の歴史の約77万~12万6千年前の年代の基準地として申請された市原市の地層が国際学会の一次審査を通過し、同時代が「チバニアン」(千葉時代)と命名される見通しになったことが明らかになった13日、地元からは喜びと期待の声が相次いだ。「まだ審査が続くから油断できない」と慎重な声も上がるが、正式決定されれば誘客への波及効果も大きいだけに、行政や地元には歓迎ムードが広がった。

 「ビックリしたが、本当にうれしいこと。これからが勝負だ」。地層がある市原市田淵の元町内会長、山田博男さん(69)はそう歓迎した。山田さんは地層の保全のために、草刈りや周知活動に取り組んでおり、ひとしおの喜びに浸っていた。「草刈りはこれからも続けたいし、市や県にもっと観光地として整備してもらえるよう頼みたい」と、今後の展望を語った。

 地元の一大ニュースが広まったこの日は、周辺住民が地層近くに集まり、喜びを分かち合った。近所に住む根里文恵さん(73)は「自分の家の近くに世界に誇れるものが誕生するのは誇らしい、夢みたいだ」と笑顔。「これから観光で来る人が増えると、家の周りもにぎやかになる」と地域の活性化に期待を膨らませた。近くで農業を営む岡崎すみさん(88)は「若い頃によく通っていた場所が国際基準地に選ばれることは不思議な感じだ」と話した。

 森田健作知事は、「千葉から日本初の国際標準模式地が誕生すれば県民の新たな誇りになる」と評価。市原市の小出譲治市長も「一次審査を通過したことは誠に喜ばしい」と歓迎のコメントを寄せた。

 同市では、同所を世界的に希少な地層と位置づけ、保存や観光資源としての観点から国の天然記念物指定に向けて動いており、「必要な事務手続きを早く整えたい」としている。

 一方で、今回の内定は一次審査にあたる専門家らによる作業部会の審査によるもので、正式決定まで審査が続く。過去に作業部会の結論が覆ったことはないとされるものの、関係者からは「まだ審査が残っているため油断できず、簡単に歓迎はできない」と慎重視する意見も上がる。

 市とともに天然記念物指定を進める県文化財課も、「まだほとんど情報はなく、今後も審査が残っているため、慎重に経過を見守りたい」と話した。