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奈良の土砂崩れ、専門家が現地調査 原因確認し復旧工事

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奈良の土砂崩れ、専門家が現地調査 原因確認し復旧工事

 台風21号の影響で土砂崩れが起きた三郷町東信貴ケ丘と生駒市西松ケ丘の住宅地で、県は9日、斜面災害の専門家による目視での現地調査を実施した。県は今後、調査を元に崩落原因を調べ、必要な復旧工事を行う方針だ。

 同町東信貴ケ丘では、近鉄生駒線の線路脇の高台に建つ住宅地の斜面が崩れ、住宅の基礎がむき出しの状態となっている。

 また、住宅地に隣接した土地に奈良市の業者が無許可で盛り土をしていた生駒市西松ケ丘では、台風21号の大雨で盛り土の一部が崩落した。

 この日、両地区を調査した京都大防災研究所の釜井俊孝教授(応用地質学)は、同町東信貴ケ丘の現場について「崩壊前の地質データを収集し、盛り土内部の地質構造と崩落の原因を調べる」と説明。同市西松ケ丘については、「これ以上盛り土が水を含まないように、排水対策工事をする必要がある」と指摘した。

 同町の崩壊現場の周辺に自宅がある会社員の男性(47)は、「不安はあるが、引っ越すのは金銭的にも精神的にも負担が大きい。早く原因を特定してもらわないと、どこに(損害を)請求していいのかもわからない」と訴えた。

 県内ではこの2カ所のほかに、吉野町楢井でも台風21号の影響で、崩れた山林の土砂が民家に流れ込む被害が発生。県内各所での土砂災害に部局横断的に対応するため、県は10日に庁内に「土砂崩壊対策検討会議(仮称)」を立ち上げ、原因究明や再発防止に取り組む。