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「英語村」で国際人へ一歩 足立区の小学生、明海大で“多様性”実感

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「英語村」で国際人へ一歩 足立区の小学生、明海大で“多様性”実感

 子供の英語力を向上させることを目指し、明海大学(千葉県浦安市・安井利一学長)と連携協定を結んでいる足立区の小学生がこのほど、同大の留学生と英語を使ったコミュニケーション交流を行った。「明海大学あけみ英語村~小学生異文化交流プロジェクト~」で、教室で学ぶ英語を実際に活用することで異文化を体感することが目的。英語村ではあらゆる言葉が飛び交い、子供たちは“国際人”として多様性を感じた一日となったようだ。(社会部編集委員 石元悠生)

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 ■言葉通じてうれしい

 「マイ、ネーム、イズ…」。明海大を訪問したのは足立区立西新井小5年生の87人。キャンパス内にある芝生の広場では、子供たちと同大の16カ国約80人の留学生が数人ずつのグループに別れ、お弁当を食べながら思い思いの会話を楽しんだ。

 「いろんな国の人に学校で勉強しているえいごが通じてうれしい」。こう笑顔で話した女子児童に「あなたの夢は何?」とゆっくりと英語で話しかけるのはベトナム出身の女子留学生(26)。彼女は同大のホスピタリティー・ツーリズム学部で学び、将来はツアーコンダクターを目指す。同大にはこうした留学生が500人以上在籍する。

 この日は子供たちも積極的に交流した。男子児童は留学生に素振りのポーズを示しながら、「えいごで野球がうまくなるって、なんて言うの」。別の女子児童は民族衣装を身にまとった女子留学生に「私はファッションデザイナーを目指すの。アイ、ウォンツ、ツゥ…えーと、なんだっけ」。

 ■相互理解の場に

 教室では、留学生による母国語による授業や読み聞かせ、体育館では各国で伝わる遊びも企画された。当初の目的は子供たちによる異文化交流だが、留学生側にとっても双方向のコミュニケーションを実感できる場にもなったようだ。

 足立区では区内の中学生の英語力は都内でも低く、学力調査でも目標点数を突破する生徒の割合が国語など他教科に劣る傾向があるという。このため、区側が外国語学部を持つ同大に英語力アップへ協力を求め、その一環として、初回は小学生を対象にした英語村が実現した。同区の近藤弥生区長も「五輪を控え、英語力強化は必要になる。連携は心強い」と期待を寄せる。

 同大の安井学長は「英語村では少しでも英語をしゃべらなければならないので子供たちにとってはチャンスになる。一方で、大学は地域社会への貢献を目指し、大学機能をどう生かしていくのかが課題。こうした機会をどんどん増やしていきたい」と話している。