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大田の御堂谷遺跡は弥生前期の高地性集落か 古代の山岳寺院跡も発見

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大田の御堂谷遺跡は弥生前期の高地性集落か 古代の山岳寺院跡も発見

 弥生時代前期(紀元前2~3世紀)に高地性集落が築かれていたとみられる遺構が、島根県大田市の御堂谷(みどうだに)遺跡から見つかり、県埋蔵文化財調査センターが25日発表した。付近では、平安時代前期に山岳寺院が存在していた可能性を示す遺物も見つかり、同センターは「石見地方における、弥生時代の社会や古代の仏教信仰を考える上で重要な遺跡だ」と評価している。

 御堂谷遺跡は、道路整備に伴う調査で、大田市北部の鳥井丘陵中腹(標高約50メートル)で確認された集落跡。4700平方メートルの範囲から竪穴建物跡や掘っ立て柱建物跡、土器や石器などが多数出土し、弥生前期から平安前期の長期にわたって断続的に生活が営まれていたとみられる。

 弥生前期については、建物跡は見つかっていないものの土器などが出土したことから、集落跡があったと推定。山陰地方では類例の少ない高地性集落とみられ、調査に当たった仁木聡企画員は「日本海側における当時の社会を考える上で貴重な発見」とみる。

 また、9世紀代に作られた掘っ立て柱建物跡とみられる柱穴群を検出。この付近で、寺院から見つかるケースの多い灯明皿や朱の付着した皿などが出土したことから、仁木さんは「山岳寺院などの宗教的施設があった可能性を示している」とみている。

 現地説明会は28日午前10時から開かれる。問い合わせは御堂谷遺跡事務所(電)0854・83・7122。