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京都・向日市の五塚原古墳 くぼ地に小石敷かれた跡 祭祀施設の可能性も

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京都・向日市の五塚原古墳 くぼ地に小石敷かれた跡 祭祀施設の可能性も

 古墳時代最初期の3世紀代に築かれた向日市の前方後円墳、五塚原(いつかはら)古墳の前方部から後円部とのくびれ部分にかけて広がるくぼ地の一部で小石が敷かれた跡が出土し、向日市埋蔵文化財センターが発表した。くぼ地全体が人工的に造成された可能性が出てきたという。センターは、何らかの祭祀(さいし)施設だった可能性があるとみている。

 範囲確認のために前方部南西隅などの約85平方メートルを調査。その結果、前方部が前期古墳特有のバチ状に広がる2段構造と確認された。また墳丘の西側に広がる自然地形とみられていたくぼ地の下層に、直径約3センチの小石が敷かれていることが確認された。

 向日市埋蔵文化財センターは「くぼ地の一部から敷き詰められた小石が出たことで、くぼ地全体が人工的に造成された可能性が出てきた」としている。

 また、くぼ地は前方部の南西隅と、前方部と後円部との接点「くびれ部」にある張り出し状の遺構とをつなぐ堤と墳丘に囲まれる形で、南北35メートル、東西25メートルの範囲で広がっていることが確認された。

 このように墳丘に沿った形で存在する人工的なくぼ地は珍しく、新潟市の越後山谷古墳(4世紀)など数例しかないが、性格が解明されていない。

 センターの梅本康広次長は「堤がいずれも墳丘へのあがり口とされる場所をつなぐ通路とみられ、くぼ地で何らかの祭祀が行われた可能性もある。整然とした景観を目的に造成されたことも考えられる」と話している。