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【衆院選候補者アンケート】群馬2区 対北、改憲で違い

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【衆院選候補者アンケート】
群馬2区 対北、改憲で違い

 自民、希望、共産の三つどもえの戦いとなった2区では、北朝鮮問題をめぐり、外交政策で見解の違いが生じた。井野氏は圧力強化、長谷田氏は対話の促進、石関氏は独自外交の必要性を強調した。

 憲法改正、9条への自衛隊明記についても意見が割れた。井野氏は「自衛隊の存在を憲法上に位置づけるべき」と主張。石関氏は改憲自体には賛成の立場だが、自衛隊の存在は「当然のもの」として、9条への明記に疑問を呈し、長谷田氏は改憲そのものに反対だ。

 教育無償化については3氏とも前向きだが、財源をめぐって意見が分かれた。井野氏は「全世代型社会保障」への転換を訴え、財政再建にも踏み込んだ。長谷田、石関両氏は経済状況などから増税に反対した。

 急激な野党再編の動きについては、石関氏が「結果としてよかった」と評価。長谷田氏は「安倍内閣の延命に力を貸す」と批判、井野氏は「評価できない」とした。

                  ◇

 ◆質問

 (1)ミサイル発射や核実験を繰り返す北朝鮮の脅威をどうとらえ、どのような対処が適切だとお考えですか

 (2)憲法改正の賛否と、安倍晋三自民党総裁の「9条に自衛隊を明記する」ことへの考えをお聞かせください

 (3)安倍政権が5年間にわたって進めてきた経済政策「アベノミクス」を、どう評価しますか

 (4)消費税増税の賛否と、増税分を幼児教育・高校教育の無償化などに充てることについてどうお考えですか

 (5)衆院解散へと向かう中で起きた野党をめぐる急激な再編の動きを、どう評価しますか

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 □井野俊郎氏(37) 自前

 (1)北朝鮮と対話する状況にありません。核ミサイル開発を止めさせるためには国際社会が連携して圧力を強めていくしか道はない。とりわけ隣接する中国の役割は大きい。抜け道のないよう圧力をかける必要がある

 (2)自衛隊に対する国民の信頼は9割を超えているが、多くの憲法学者は違憲と指摘。「違憲かもしれないが何かあれば命を張ってくれ」というのは無責任。自衛隊の存在を憲法上にしっかり位置づけるべきだ

 (3)11年ぶりとなる6四半期連続のプラス成長を記録、経済・雇用指標は軒並み最高水準を更新しました。わが国の経済停滞は打破され、マイナスからプラス成長に転換し、内需主導の経済成長が実現

 (4)子育て、介護の問題に政策資源を投入する「全世代型社会保障」への転換が必要です。子育て世代への投資と社会保障の安定化とにバランスよく充当し、景気への悪影響を軽減しながら財政再建も確実に実行する

 (5)評価できない

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 □長谷田直之氏(61) 共新

 (1)日本上空を飛ぶミサイル発射や核実験などは、国際社会の平和秩序への挑戦だ。しかし、制裁一辺倒では追い詰めるだけであろう。平和憲法を持つ日本が直接対話を促し、実現する橋渡しとなるべき

 (2)憲法改正には反対だ。自衛隊は個別的自衛権の範囲で国の防衛を任されてきた。だが、平和安全法制で集団的自衛権が具体化され海外で戦闘できるようになった。自衛隊の明記で平和憲法が否定されてしまう

 (3)アベノミクスがトリクルダウン理論で国民の暮らしを豊かにするのが目的であったなら完全に失敗した。2度も消費増税を延ばしたことがそれを証明している。大企業・富裕層への富の集中は成功、格差が拡大

 (4)増税そのものに反対だ。増税分で子供たちの対策をしても、増税が大衆課税として未来の子供たちに重い負担となる。税金の集め方・使い方を変えれば、消費増税なしに幼児教育も高等教育も無償にできる

 (5)野党4党(民進・共産・自由・社民)と市民の共闘が、自公政権と真っ向対決になったはずが、希望の出現で大きく変わった。民進の右傾化と野党共闘分断を狙ったもので、安倍内閣の延命に力を貸すものだ

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 □石関貴史氏(45) 希前

 (1)暴挙を繰り返す北朝鮮に対して国連や日米同盟の下で米国と足並みをそろえて厳しく対応することが前提だが、日本独自の外交努力で北朝鮮と交渉することも必要。安倍政権は独自外交のアプローチが欠けている

 (2)現行憲法が制定されてから70年がたち、時代環境の変化に応じた見直しは必要。9条への自衛隊明記については、すでに自衛隊の存在が当然のものとなり、諸活動が高く評価されていることから疑問を感じる

 (3)株高などの一定効果は評価するが、他方、家計所得と消費支出は低迷を続け格差は確実に拡大している。もはや、企業収益の重視ではなく、国民生活を安定させる分配政策により国民の不安を取り除く政策が必要

 (4)前回の消費増税が消費に与えた影響と国民生活の現状を考えると、10%への増税は凍結すべき。幼児・高等教育の無償化は望ましいが、今回安倍首相は議論もせずに突如として使い道を変え、全く信用できない

 (5)極めて性急な感は拭えないが、しかし、民進党に対しては常にバラバラだという批判があり、安倍首相の強引な解散が引き金となって政策や政治信条に基づいた野党再編が行われたことは結果としてよかった