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【衆院選】注目区を行く(2)埼玉11区 三たび因縁の保守対決

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【衆院選】
注目区を行く(2)埼玉11区 三たび因縁の保守対決

 「二階(俊博・自民)幹事長の強引な横車で公認が外され、推薦に格下げされた。怒りに身が震える気持ちだ。筋が通らない」

 10日、JR深谷駅北口の出陣式でマイクを握った今野智博は絶叫した。

 11区は過去2回、自民公認の今野と、郵政民営化に反対して自民を離れて無所属になった小泉龍司の事実上の一騎打ちとなったが、いずれもダブルスコアで小泉が圧倒し、今野が比例復活という結果になった。

 3度目となる自民系同士の因縁の保守対決。公示前の前哨戦で、無所属ながら二階派特別会員の小泉は復党を熱望。一方、地道に自民支部や党員を増やし、党への貢献を自負する今野は自民県連とともに今回も公認を求めた。

 これに対し、党本部の決定は「小泉復党と、両氏の無所属(今野のみ自民推薦)での立候補を認め、勝者を公認する」。敗者は比例復活の道も閉ざされ、今野にとって厳しい裁定となった。

 今野の出陣式には11区内の自民県議6人が顔をそろえ、「党本部の理不尽な判断への怒りを大きな力に変え、勝利を」と悲壮感を漂わせ、背水の陣で一致団結を訴えた。

 幅広い後援会組織に支えられる小泉は深谷市で行われた10日の出陣式で「復党までが半分。離党して12年かかった。投票日まで残り12日間で11区を勝ち上がることが後半の半分だ」と陣営の気を引き締めた。出陣式には協力関係にある公明の地区幹部も訪れて激励し、小泉も「比例は公明」とエールを送った。

 陣営の幹部は表情も明るく、「勝てば晴れて自民の議員として国会に戻れる」(後援会幹部)と沸き立つ。復党効果で、表だって支援を明らかにしなかった農協団体などの推薦状も届き、「相手にもう戦いたくないと思わせる圧倒的勝利を」と、今野陣営の切り崩しにも力を入れている。

 三角創太は公示直前に民進から希望に合流、選挙区も13区から11区に国替えになった。深谷市内に事務所を借りたのは4日。7日から慌ただしく選挙活動をスタートした。しかし、11区では平成17年以来となる連合埼玉の推薦が決定。力を得た三角は10日の出陣式で安倍晋三首相の政治姿勢を批判、教育無償化など持論を展開し気を吐いた。

 3度目の出馬となる共産の柴岡祐真は街頭演説で、「改憲勢力を少数に追い詰め、立憲主義を取り戻さなければならない」と強調、支援を訴えている。=敬称略(石井豊)