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川崎市長選 立候補者3氏の横顔(届け出順)

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川崎市長選 立候補者3氏の横顔(届け出順)

 □吉沢章子氏(53)無・新

 ■多くの笑顔作れる政治家に

 「防災対策などを進めるためには、市長の持つスピードがほしかった」

 熟慮の末に、厳しい状況ながら川崎市長選へのチャレンジを決めた思いを、こう語った。「がんを経験して、人生の時間はそう長くないと知った」ことも挑戦を後押しした。

 専門学校卒業後、有名建築家の菊竹清訓氏の設計事務所で設計の仕事に打ち込み、1級建築士の資格も持つ。ただ、市議を務めていた父が引退を考えているときに後継者としてお鉢が回ってきた。当時、男児2人を育てるシングルマザーだったこともあり、政治家への転身に悩んだが、「父も私も尊敬する政治家の陸奥宗光の言葉で『政治はアートなり。サイエンスにあらず』という言葉にハッとさせられた」。

 「常に現場で声を聞いて政策を進める父の活動を見て、政治はクリエーティブなんだと知った。建築家も難題をクリアしながら依頼主の笑顔を作る仕事だが、政治家はその笑顔の絶対量が多い。苦しいことも多いが、これが最大の魅力」と話す。ママさんサッカーが趣味。日々の体幹トレーニングで鍛えた体で、ハードな選挙戦を乗り切りたい考えだ。

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 □福田紀彦氏(45)無・現

 ■さらなる高みへ挑戦続ける

 「1期目は政策や課題を一つ一つ乗り越えた。さらなる高みに向かって挑戦を続けたい」として、再選を目指すことを決意した。

 政治家を志したのは父親の転勤に伴って米国に移り住んだ高校生の時。地元に信号機を増設しようとする友人の運動を目の当たりにしたことがきっかけだ。

 「高校生がパブリックなことを主張して大人や議員を巻き込み、ついに信号機ができる。誰かがやってくれるのを待つのではなく、自分らの行動でまちが変えられることを知った」

 高校では日々、クラスメートが政治についてディベートを交わす。「おれは共和党だ、おれは民主党だ、と。激しく議論し、時には怒る。けれど終わればすぐに仲直りする。互いの意見を尊重する大切さを学んだ」という。議論をぶつけ合った経験はいま、議会や記者会見で生きている。

 妻(43)と中1の長女(13)、小5の長男(11)、幼稚園年長の次男(6)の5人家族。4年前の選挙戦に比べて体重が7キロ増えており、「体が重く感じる。公務多忙につき、運動不足です」と苦笑いする。毎朝、青汁と乳酸菌飲料を飲み、健康を気遣いながら奔走している。

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 □市古博一氏(69)無・新

 ■41年間の教員経験を生かす

 川崎市内で41年間にわたって小・中学校の教諭を務めた経験を政治に生かし、「全国トップクラスの豊かな財政によって子育てや教育、福祉の充実を図る」ことを重点政策に掲げる。

 東京都葛飾区に生まれ、もともとは弁護士を目指していたが、東大教養学部在学中に「川崎セツルメント活動」に参加。工場労働者間などにトラブルが多い地域で、子供たちと一緒に遊んだり勉強を教えたりしたほか、親たちと触れあった経験から教師の道を目指すことを決め、魅力あるまちに映った川崎をついのすみかとした。長年の教員経験から、市内で中学1年の男子生徒が殺害された事件にはもっとも心を痛める。再発防止には「もっとゆとりのある教育条件が必要」とし、小・中学校の30人学級実現を公約に掲げる。

 中原区に在住し、現在は妻と95歳になる母と3人暮らし。趣味も多彩で、油絵は4年前から週1回勉強会に通い、先生に教わっているほか、毎年の尾瀬ハイキングも楽しみの一つ。さらに、現役の教諭時代からほぼ毎朝、多摩川河川敷を5~7キロジョギングすることを欠かさない。健脚を生かし、短期決戦となる選挙戦も走り抜く考えだ。