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29年基準地価 工業地好調1.9%上昇 「野田市はやま」全国2位 千葉

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29年基準地価 工業地好調1.9%上昇 「野田市はやま」全国2位 千葉

 県は19日、土地取引の指標となる県内の平成29年基準地価調査結果(7月1日時点)を発表した。住宅地や商業地、工業地の全用途の平均変動率は0・2%で、前年の0・2%に引き続き3年連続で上昇した。工業地は、全体で前年の2・8%に比べ上昇幅は減ったものの、物流拠点として京葉地域の需要が高い傾向が続くなどして1・9%上昇と好調。地点別では、圏央道の影響で利便性が向上するなどした「野田市はやま」が県内トップの12・3%で、全国でも2位となった。

 県によると、継続的に調査している815地点(林地を除く)のうち280地点が上昇。250地点が横ばいで、285地点で下落した。市町村別での全用途の平均価格順位(1平方メートル当たり)は、浦安市が31万8500円で県内最高。市川市30万2500円▽千葉市中央区20万3200円-と続いた。県平均は前年比1100円アップの9万4100円。

 住宅地の平均変動率は0・0%と、3年連続で横ばい。イオンモール木更津などの大型商業施設の建設が続き、東京湾アクアラインの通行料引き下げにより通勤通学の利用者も増えるなど、需要が高まっている影響で君津市が2・8%、木更津市が2・5%と市区町村別で県内1、2位につけた。また、五輪のサーフィン競技会場に決まった一宮町は、海岸沿い地域の需要増で前年マイナス0・1%から0・6%と上昇に転じた。

 商業地の変動率は1・2%で、前年の0・8%から膨らんだ。市区町村別では鎌ケ谷市が6・0%でトップ。新鎌ケ谷駅前の開発が進み人口増加やビル、店舗の新設といった商業面での需要の高まりが背景にあるとみられる。次いで市川市が4・5%、成田市3・3%と続いた。一方で、人口減少や成田市への購買客の流出の影響などで栄町がマイナス4・6%と前年に引き続き県内ワーストとなった。

 商業地の地点別の価格では、千葉駅前の再開発事業が進んでいることや、繁華街としての需要を背景に、「千葉市中央区富士見2丁目」が143万円と1位。市街地再開発に伴い所在地が変更となったため前年との変動率算出はないが、前年も近隣地点で157万円と同駅前が県内トップだった。

 工業地では、地点別の変動率で、茨城県の圏央道五霞インターチェンジ供用開始に伴い、利便性が高まった「野田市はやま」が大きく上昇し県内1位。続いて、工業団地が集積し鉄鋼業の需要が高まっている「浦安市鉄鋼通り3丁目」が5・8%だった。

 浦安市は、住宅地の全地点で地価が上昇。平成23年の東日本大震災以降、同市で全地点が上昇するのは初めて。

 震災による液状化の影響が懸念事項とされていたが、県地価調査鑑定評価員の佐藤元彦代表幹事は「前年でも下落地点がなくなったが、今年は横ばいだった地点も上昇に転じている。液状化による影響はほぼ払拭されたとみられるのではないか」と述べた。

 地価調査は国土利用計画法に基づき実施。県内の対象地域は59市区町村の計835地点で、国の地価公示と合わせて土地取引価格の指標とされる。