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被曝医療の初動対応を確認 福井県立病院で医師ら60人訓練

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被曝医療の初動対応を確認 福井県立病院で医師ら60人訓練

 原発での被曝(ひばく)事故を想定した緊急医療訓練が16日、福井市四ツ井の県立病院で行われた。同病院は平成28年3月に原子力災害拠点病院に指定されており、参加者は初動対応や関係機関との連携を確認した。

 原発事故の負傷者を受け入れる緊急時医療対策施設を備える同病院は毎年同様の訓練を実施しており、今回は医師や研修医、看護師ら約60人が参加。滋賀県北部で発生した大規模な地震の影響で、県内の原発の放射線管理区域で作業員が負傷し放射性物質が付着して同病院に搬送されたとの想定で実施された。

 訓練では、ヘリコプターで運ばれた負傷者を同施設内の処置室に搬送。このうち、高濃度汚染物質が入ったドラム缶の下敷きになり、胸や腕を負傷した作業員に対しては、防護服を着用した医師と看護師、放射線技師の計5人のチームが対応。

 放射線測定器での汚染検査、汚染物質が周囲に拡散しないようシートを使うなど、除染や初期治療の手順を確認した。

 同病院救命救急センターの東裕之医師(35)は「防護服を着て治療にあたるので、声が周囲に届きにくいことなどが普段の医療行為とは違う」と指摘。「訓練を通じて、緊急被曝医療に必要な知識、技術を広げていく必要がある」と意義を語った。

 また、訓練に先立ち講義があり、東京電力福島第1原発事故後に福島県内で活動した経験がある同センターの前田重信医師(48)らが内部被曝や放射線の人体への影響などを説明した。