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千葉県警「職質大会」17年ぶり復活 年内にも 犯罪抑止のイロハ伝承

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千葉県警「職質大会」17年ぶり復活 年内にも 犯罪抑止のイロハ伝承

 県警は各警察署の地域課に所属する警察官を対象に職務質問の技能向上を図る大会「職務質問技能検証会(仮称)」を年内にも実施する。職質の大会が復活するのは17年ぶり。県警は巡査部長や警部補に昇任する若手警察官を優先的に各署の地域課に配属するなど現場執行力の強化を図っており、犯罪の摘発や抑止で重要な職務質問の技能向上につなげる。ベテラン警察官の大量退職で採用が増えた若手警察官に必要な技能を伝え、全体の底上げを図る狙いもありそうだ。

 県警地域課によると、平成12年までは同じような各署で職質技能を競う大会があったが、事前に参加者や職務質問のシチュエーションが決まっており、参加者がほぼ固定されるなど「全体の底上げにつながっていない」として、一旦中断していた。復活する大会は参加者も抜き打ちで決め、シチュエーションも当日まで明らかにしないとしている。

 県警によれば、県内の刑法犯認知件数はここ数年減り続けているのに比べ、地域部門による摘発人数は目立った減少傾向にない=表参照。地域部門の職務質問技術を維持・底上げすることは、犯罪摘発やその抑止を図る上で重要な課題となっていた。

 県警では昭和53年の成田空港開港にあわせて大量採用した警察官の定年退職が続いており、地域部門では約3割が30歳以下の警察官で占められている。今後も大量退職したベテラン警察官の補充として採用される若手警察官が増えることが予想される。そうした若手警察官が各署の地域課に多く配属されるなか、市民と最も接する機会の多い地域部門のベテラン警察官が培ってきた技能をどのように伝承するかも大きな課題だった。

 県警では平成19年に本部の地域課内に職務質問の専門的な技能の継承などを行う「職質指導係」を設置。現在も警視をトップとする9人が職質指導官として、各署に赴き、各署の指導役の警察官のパトロールに同行。具体的な指導にあたったり、研修などで講師を務めている。

 一方で、人員や組織の面で本部によるサポートも限界があり、地域部門の警察官の技能全体の底上げに資する形での職質大会の復活が必要と判断した。

 県警地域課の三浦勉課長代理は「職務質問は犯罪抑止にもつながっている。不審な言動を的確に見極められるように、多くの警察官に経験を積んでほしい」と、復活する大会なども通じた技能の向上や伝承に期待を込めている。