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隠岐の島「玉若酢命神社」の重文・本殿、屋根の葺き替えを30日に公開

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隠岐の島「玉若酢命神社」の重文・本殿、屋根の葺き替えを30日に公開

 島根県隠岐の島町の古社「玉若酢命(たまわかすみこと)神社」で、国重要文化財・本殿の保存修理事業が進められている。茅葺(かやぶ)き屋根を新調するのが事業の中心となり、屋根の葺き替えは約15年ぶり。今年11月に終了の見込みで、事業をサポートする町教委は今月30日に現地説明会を開いて作業風景を公開する。

 隠岐国の総社とされる玉若酢命神社の創建年代は不明だが、現本殿は江戸時代後期の寛政5(1793)年に建てられたことが分かっており、島内最古級の建造物。平成12~14年に全面解体修理を実施した際、屋根も葺き替えたが、傷みが激しくなってきたため、今年7月、葺き替えなどの保存修理事業に着手した。総事業費は5300万円。国や県、同町で95%を補助する。

 作業に当たるのは町内の建築会社、吉崎工務店。前回の修理時は島外業者が手がけたが、茅葺き職人が全国的に減少する中、地元で技術を継承しておこうとの考えから、同社の従業員が研修を重ね、茅葺き技術を習得した。

 町教委生涯学習課によると、今回の葺き替えに必要な茅は1600束(1束は長さ1・8~2・2メートル、直径20~25センチ)。町内産だけでは賄えず、熊本県からも購入して必要量を確保。同課は「地元で供給できることが望ましい」として、町内に茅場を設ける可能性などを検討している。

 現地説明会は30日午前10時から。現在、修理事業用に足場が組まれているため、葺き替え作業などを間近で見学できる。同課文化振興係の野津哲志専門員は「隠岐の島の文化財に関心を持つ機会になればうれしい」と話している。問い合わせは同課(電)08512・2・2126。