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理科の先生が防災教育 静岡・島田四小で試行授業 “地元密着の題材”

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理科の先生が防災教育 静岡・島田四小で試行授業 “地元密着の題材”

 島田市立島田第四小学校で15日、現場の先生が教える新しいスタイルの防災教育が行われた。これまでは防災専門家による出前講座が主流だったが、教材作成に参画した理科の麻布裕紀教諭(46)が、5年生36人に“地元に密着した題材”で興味を引き、子供たち自らが考える防災について授業をした。(田中万紀)

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 今回の防災教育は、平成27年の鬼怒川水害を教訓に国土交通省の静岡河川事務所を中心に「減災対策協議会」が設置され、同校をモデル校として計画した。

 小学5年生が学ぶ災害や防災は、理科の天気の関連分野。教科書は数枚の台風写真が載っているだけで、本格的な防災教育には物足りないものだった。

 このため、麻布教諭は6月以降、同協議会と連携し、教材作りに時間を割いた。専門的なグラフやデータを使い、5年生が理解しやすいテキストを作成。地元の大井川で過去に起きた水害時の写真や島田市のハザードマップを掲載した。

 授業で児童たちは自宅の位置をハザードマップに書き込んだり、大雨が降って河川の水位が上昇したらどう行動すればいいのか話し合いながら、実践的な防災について考えた。

 秋野一花さん(10)は「いつもと違った授業で新鮮だった。私の家は大井川が氾濫したら、私の腰の高さまで浸水することが分かってびっくりした」。斎藤光明君(11)は「水害に備えて避難場所を確認し、家の外にはなるべく物を置かないようにしたい」と、早速学んだことを生かそうとしていた。

 麻布教諭は「出前講座では一方的な講義になることもある。子供たちが自ら議論できる資料を作ったつもりだ」と効果を実感。同協議会は、今回使用したテキストやデータ、DVDなどの教材を他校にも活用してもらい、県内各地に「現場の先生が教える防災教育」を広めたい考えだ。