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【映画深層】現代美術の自由な発想で映画界に新風 「ひかりのたび」の澤田サンダー監督

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【映画深層】
現代美術の自由な発想で映画界に新風 「ひかりのたび」の澤田サンダー監督

映画「ひかりのたび」の1場面 (c)『ひかりのたび』製作委員会 映画「ひかりのたび」の1場面 (c)『ひかりのたび』製作委員会

 日本の映画界に新風を吹き込む存在になるかもしれない。9月16日公開の「ひかりのたび」で商業映画デビューを飾る澤田サンダー監督(41)は、不動産の不良債権処理や商社の苦情対応などを経験し、現代美術家としての顔も持つ。地方の土地売買を題材にした新作について「お金を持っていて、それでいてお金の心配をしている人に訴えかけたかった。美術家には最初からちゃんとそこに向けて作る人が多いが、映画ではあまり出ていないんです」と、異色の監督らしい独特の視点で語る。

地方の呪いを背負った作品という武器

 作品も一言で説明するのはなかなか困難だ。舞台は自然に囲まれた地方の町。不動産業を営む植田(高川裕也)は、土地を安く買いあさっては外国人に売りつけるなど評判が悪い。一人娘の高校生、奈々(志田彩良)もたびたび嫌がらせを受けていたが、転校を繰り返してきた彼女は卒業後もこの町で働きたいと思っている。だが父親は、さんざん荒らしたこの町をそろそろ出ようと考えていた。

 現代日本の地方が直面する現実を象徴すべく、シネスコサイズのワイド画面で全編モノクロの映像がどんよりと続く。と言っても陰惨な事件が起きるわけでもなく、父と娘が激しく反発し合うこともない。ただ過去に何かあったと思われる訳ありの女性(山田真歩)が帰ってきて…、というところから、映画はサスペンスの様相も見せる。

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