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対馬・壱岐にスポット 下関で古代史シンポ、弥生時代の大陸交流探る 山口

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対馬・壱岐にスポット 下関で古代史シンポ、弥生時代の大陸交流探る 山口

古代の国際交流について伝えるシンポジウム=山口県下関市 古代の国際交流について伝えるシンポジウム=山口県下関市

 九州・関門地域と東アジアの文化交流の歴史をひもとき、現代に生かそうと、山口県下関市の海峡メッセ下関で2日、「古代史シンポジウム」があった。4回目の今回は、長崎県の対馬・壱岐と、大陸との交流をメインテーマとした。市民ら約250人が出席した。

 「土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアム」(同市)の松下孝幸氏が「日韓の架け橋となった対馬と壱岐の弥生時代の実相を明らかにしたい」とあいさつし、開会した。

 対馬市教委の尾上博一氏と、壱岐市教委の松見裕二氏がそれぞれ、地元の遺跡に残された朝鮮半島や中国大陸の痕跡を示し、両島が九州との交易を仲立ちしていたことを紹介した。

 松下氏は、対馬と壱岐にいた弥生人には縄文系と渡来系の特徴が見られることを示し、「海の民である縄文系弥生人が、渡来系弥生人の往来を手助けするなど、共同で社会を成り立たせていたのではないか」と述べた。

 パネルディスカッションでは「対馬は鉄や弥生土器などの交易を担った」(尾上氏)、「壱岐には鉄の質をあげる二次加工をした痕跡もある。商品価値を高める工夫もしていた」(松見氏)と説明。瀬戸内地域と同じ特徴を持つ土器が壱岐で見つかっており、「関門地域の人が壱岐や対馬をつたい、半島に出向いた可能性もある」と考察した。