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【上州この人】地元愛と親切さで利用者増 るなぱあく副園長・井階渉さん(32)

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【上州この人】
地元愛と親切さで利用者増 るなぱあく副園長・井階渉さん(32)

 地元で愛され続けている児童遊園「るなぱあく」(前橋市大手町)は昨年度、開園以来最高となる年間利用者数146万人を達成した。“仕掛け人”にその秘密と戦略を聞いた。 

 --園の指定管理会社「オリエンタル群馬」の主な業務内容を教えてください

 「メインは指定管理業務。るなぱあくのほか、県立敷島公園などの管理をしている。イベント情報サイトの作成など、広報支援も行っている」

 --るなぱあくの魅力は

 「もともと地元の方に愛されていて、にぎわっていた。利用料が安く、施設はレトロ-など魅力は当初からあった。いくらでも生かせるな、と思っていた」

 --夜間開園やアルコール類の販売など大人向けイベントが好評だ

 「小さいお子さんとその親が遊ぶ公園だったが、そのニーズを聞くと、中学生以上になると来づらいという意見が多かった。ターゲットを増やすため、夜間開園などを始めた。他の屋外施設と同様、夏と冬に利用者数が少なくなり、その打開策として考えた面もあった」

 --どのように企画を考えるのか

 「基本的には園長と2人で案をだす。実は2人とも前橋出身ではないので、外からの視点でアイデアを考えている。あとはニーズと、スタッフの要望を参考にしている」

 --利用者数が増えた要因は

 「ターゲットに合わせてPRしているのが大きい。SNS(会員制交流サイト)を使っておしゃれ感を演出し、パンフレットを一新した。話題になったかと思う」

 --園には独特の安心感があるとの声を頻繁に耳にする

 「SNSでコメントがついたらできるだけ返信する、スタッフがハイタッチでお迎えするなど、親切さを重視している。もともと安いということもあって、お客さんはそこまで質を求めていない。しかし、そこにおもしろさが広がっているのかと思う。サッカーコート2面分、約8千平方メートルくらいの広さで、なおかつくぼ地になっているので迷子の心配もない」

 --遊園地と公園の二面性があるところが面白い

 「地元の人にとっては近所の公園という感覚、市外、県外の方は遊園地という見方をする。この二面性が特性。その利点を生かしてサービスの提供を工夫している」

 --今後のまちづくりの課題は

 「学生のときから町作りの研究室にいて、地元愛を醸成するための勉強をしていた。出身地を誇れることはとても大切で、そうしないと公共施設は残らない。どうしたらいろいろな人が関われるか。そこの仕組みを考えたい。東京にないものが地方にはある」

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【プロフィル】井階渉

 いかい・わたる 昭和59年大阪市東淀川区生まれ。近畿大学卒業後、同大学院総合理工学研究科環境系工学を専攻。建築コンサルタントを手がけるオリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)に就職。同社関東支店の都市・景観部などを経て、平成28年から子会社のオリエンタル群馬に出向。