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【もう一筆】広告は時代にあった表現を 宮城

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【もう一筆】
広告は時代にあった表現を 宮城

 「殿方をもてなすのがお蜜の指命」

 壇蜜さんが出演する宮城県の観光PR動画。冒頭で、「おや?」と思った。その後に壇蜜さんに頭をなでられた亀の頭が大きくなり、唇のアップになり、伊達政宗公がでれでれになり…。おかしなシーンが続く。

 宮城県によると、「涼しさを伝える動画」らしい。「性的だ」「男女差別だ」ということ以前に、宣伝として伝えたいことが伝わらないのは致命的だ。炎上してアクセス数が上がったところで、いいイメージにはつながらない。そもそも、時代遅れなのだ。

 動画に好意的な人は「妖艶な壇蜜さんが出演している時点でそうなる」という。「露出度の高い服を着ているのだから、性的なことをされても仕方がない」。性犯罪やセクハラで被害者に向けられる言葉と重なる。

 いい加減女性の身体を過剰に描いたものや性的なものを広告に使うのは止めてはどうか。

 かつて、「行ってらっしゃい。エイズに気をつけて」と、海外での買春を決めつけるような啓発コピーもあった。ビールのポスターといえば水着の女性だったのも不思議だった。目に付かなくなったのは、不快な人の声が届くようになったからだろう。

 見た人が「不快だ」「嫌だ」と思うことはやめればいい。過剰だとか、窮屈だと感じるのではなく、時代にあった表現方法を探せばいい。(大渡美咲)