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茨城県知事選立候補者 3氏の横顔(届け出順)

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茨城県知事選立候補者 3氏の横顔(届け出順)

 27日投開票の知事選には、7選を目指す現職の橋本昌氏(71)、経済産業省出身で元IT会社役員の新人、大井川和彦氏(53)=自民、公明推薦、NPO法人理事長の新人、鶴田真子美氏(52)=共産推薦=の3人が立候補した。各候補者に出馬を決意した経緯や経歴、趣味などを聞いた。(上村茉由、鴨川一也)

 ■橋本昌氏(71) 今回も県民ファースト貫く

 6期24年県政のかじを取ってきたが、そのやる気を支えるものは単純だ。

 「皆さんが喜んでくれるときにやりがいを感じる」

 大学3年時、「企業で働くより、公務員の方が公共に尽くせる」と官僚を志した。自治省(現総務省)に入省し、福井県財政課長や山梨県総務部長を歴任する中で「知事」職を間近に見たが、「知事になるチャンスが来るとは思わなかった」という。

 平成5年に初当選。知事を務めるうちに「政治家3割、行政官7割」が持論となる。「行政は県民の方を向いてやるべきだ。知事としての意見、見解をあまり入れない方がいいことが多い」。今回の選挙戦でも「県民党」「県民ファースト」を掲げる。

 この4年間、インフラ整備や企業誘致、少子高齢化対策などを進めてきたが、最も印象に残っているのは「カシマスタジアム(鹿嶋市神向寺)に五輪を呼べたこと」。愛知県や大阪府が追加会場の有力候補だったが、この機を逃せば二度目はないと「かなり強引」に申し入れて実現した。

 周囲からは「内気」と評される。自身も「役者になりきれず、パフォーマンスが下手」と苦笑い。しかし、茨城県は4年連続魅力度最下位。PRが苦手とはいっていられない。「県民が茨城を自信を持ってPRできる状況をつくらなければ」と意気込む。趣味はゴルフ。「肝が据わっていて、いろんな人から慕われている」と西郷隆盛を尊敬する。座右の銘は「愚直」。家族は妻と娘2人。

 ■大井川和彦氏(53) スピード感で変革期に対応

 「大きな時代の曲がり角で茨城をもっと輝く県にしていきたい」

 昨夏に知事選への立候補を打診され、考え抜いた末、「難しいがやりがいがある」と出馬を決意した。

 大学卒業後に入省した通商産業省(現経済産業省)では「日本という国をよくしたい」という一心で、エネルギー問題、中小企業対策、地球環境問題など幅広い分野に携わってきた。特にベンチャー企業を立ち上げやすい環境を整備するため、関連法の作成に心血を注いだ。そのとき一緒に働いていた上司を「責任は自分が取り、部下には自由にやらせて挑戦させる。素晴らしい人だった」と尊敬し、以来目標としている。

 経産省を退官し、IT会社に移ってからも、成功、失敗にかかわらず結果から原因を分析し、事業の発展につなげてきた。こうした経験から「行政でも民間でも仕事をする上で重要なことは変わらない」と考えるようになった。「仕事の本質は大事なこと、優先順位を見極め、スピード感を持って、試行錯誤していくことだ」と持論を強調する。

 茨城については「安定はしているが、固定化していて躍動感がない」と分析し、「自分が知事になって貢献できる余地がある」と感じている。理想の知事像は「リスクを取って、自分の政策を推進できる人」。

 趣味はゴルフと読書。「自然の中でプレーできて気持ちいい。人の性格も(プレーに)出て面白い」という。読書は経済分野のノンフィクションを読むことが多い。家族は妻と娘。

 ■鶴田真子美氏(52) 女性の目線から県政変える

 「女性ならではの目線で県政を変えたい」

 政治経験はないが、立候補に抵抗はなかった。NPO法人での経験が、動物保護以外の分野でも生かせると自負する。「草の根活動を通じて周りを巻き込み、一緒に力を合わせてやっていくのが私のスタイル。思想信条、右も左も関係ない」と真摯(しんし)な瞳で語る。

 生まれは神戸市。高校卒業後に取手市に転入した。高校3年時に見たイタリア演劇に興味を持ち、東京外大でイタリア語を学ぶ。数度の留学を経て、平成12年から夫の職場があるつくば市に住む。

 息子が子猫を拾ってきたことで、猫の素晴らしさに目覚めた。「家の猫と野良猫の差はない。外にいる不幸な猫を助けたい」と感じ、動物保護活動に打ち込み始める。後にNPO法人を立ち上げたが、行政との協力には苦労したという。「現場にやる気があっても、トップが変わらないと何も変わらない」と実感した。

 立候補を決意したのは「県民第一の県政を実現したい」との思いから。知事になったら、「原発を何としても止めたい」。さらには「大型開発よりも児童虐待(対策)、老人福祉、特別支援学校(の充実)などに力を入れる。女性が家庭と仕事を両立しやすい社会を目指す」と訴える。

 趣味は日舞と登山。自宅では、猫を約30匹保護しており、「寝ているとおなかの上に乗って甘えてくれるのが最大の喜び」と語る。家族は弁護士の夫と息子。