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宮城県内で特殊詐欺相次ぐ 電子マネー使う架空請求増

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宮城県内で特殊詐欺相次ぐ 電子マネー使う架空請求増

 〈宮城〉県内で特殊詐欺の被害が相次いでいる。県内の平成29年7月末までのの認知件数(暫定)は193件と、前年同期比で34件増加。一方で被害額は2億9425万円と8861万円減少している。背景には、電子マネーの振り込め詐欺や還付金詐欺など、比較的少額を振り込ませる手口が多発していることにある。

 県警や所轄署は、被害の抑止に向けた広報活動を展開。特に被害の多い仙台南署は、関係機関と緊急会議を開くなど、対策に乗り出している。

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 県警生活安全企画課によると、今年は電子マネーを買わせる架空請求が増加傾向にあるという。アダルトサイト業者などを装い、契約金が支払われていないなどと電話を掛け、数千円から2、3万円程度のマネーカードを購入するよう指示し、複数軒のコンビニで同様に買わせ、カード番号を聞き出す手口だ。

 同課は県内のコンビニに対し、高額の電子マネーを購入しようとする客には確認を取るよう要請しているが、少額の場合は店員が判断しにくいのが実情だ。

 堀籠仁課長補佐は「誰でもだまされる身近な犯罪。自分だけは大丈夫だと思ってはいけない」と警鐘を鳴らす。同課は注意喚起のCMを制作、9月から放映する予定という。

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 県警所轄署で最も認知件数が多いのは仙台南署だ。太白区、若林区とベッドタウンを抱える管内を、木村光弘生活安全課長は「犯行グループがターゲットにしている」とみる。上半期の認知件数は47件。通年で81件と過去最悪だった27年を上回るペースで、前年の総件数を超えている。

 同課によると、管内では百貨店を装った詐欺が多発。県内の有名店店員を名乗る人物から「あなたのキャッシュカードを使おうとしている人がいます」と電話を掛け、自宅に銀行協会の担当者を名乗る人物を送り込む手口だ。

 同署は7月、詐欺防止のフレーズを載せた桃太郎旗のたこを揚げ注意を呼びかけるなど、ユニークな啓発活動を展開。9日には管内の金融機関やコンビニ、タクシー業者など関係者を招いて緊急対策会議を開いた。

 医療還付金詐欺被害にあった太白区の60代男性の手記も紹介。大病を患い、心身の衰弱につけ込む手口に「自分の親でも同じようにだますことができますか」と犯人に悔しさをぶつけた。参加者らは手口の情報共有や意見交換を行い、防止へ連携を確認していた。