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弥生時代の2遺跡、製鉄炉の違いは? 淡路市教委が再現検証

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弥生時代の2遺跡、製鉄炉の違いは? 淡路市教委が再現検証

弥生時代の炉を再現した燃焼実験。穴に溝をつけた炉が最も熱効率がよかった=30日、淡路市黒谷の五斗長垣内遺跡 弥生時代の炉を再現した燃焼実験。穴に溝をつけた炉が最も熱効率がよかった=30日、淡路市黒谷の五斗長垣内遺跡

 淡路市教育委員会は30日、弥生時代後期に鉄器を製造していたとされる五斗長垣内(ごっさかいと)遺跡(淡路市黒谷)と約6キロ離れた舟木遺跡(同市舟木)で見つかった構造の違う炉を再現比較する実験を行った。ふいごで炭を燃やして温度変化や燃焼効率などを検証した。

 五斗長垣内遺跡は地面に炭をそのまま置く炉が使われていたが、舟木遺跡では深さ約18センチ、直径約63センチの穴に、溝の跡のある炉が見つかっている。両遺跡は弥生時代後期の紀元1~2世紀に鉄器を製造していたとみられ、舟木遺跡がやや後の時代まで使われていたことが分かっている。

 今回は地面に直接炭を置く炉▽穴を掘って溝をつけない炉▽穴と溝のある炉-の3種類に炭とくぎを入れ、同じ時間燃焼させる実験を行った。

 市職員が牛皮とハスの茎を使った天然素材のふいごを使って30分ずつ燃焼。地面に直接置いた炉は796度、溝のない炉は730度が最高温度だったが、舟木遺跡型の穴に溝のある炉は15分で千度を超えた。

 市教委の伊藤宏幸文化財活用等担当部長は「溝にふいごを置くと空気を下から送り込めるため、熱効率がいい。溝は空気を送り込むための遺構の可能性がある。2つの遺跡を比較していくことで弥生期の生産技術について分かってくることがある」と話していた。