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南海トラフ時、高知県の水道9割以上に支障 高知市、個人所有井戸をHPで公開

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南海トラフ時、高知県の水道9割以上に支障 高知市、個人所有井戸をHPで公開

 南海トラフ巨大地震の被害想定で上下水道の9割以上に支障が出るとされる高知県で、井戸を活用する動きが広がっている。県は避難所への新設費を補助し、高知市は個人宅の井戸を市のホームページ(HP)で公開している。

 高知市の市立五台山小学校のグラウンドに、2月に設置された真新しいポンプ式の井戸がある。ハンドルを軽く下げると、勢いよく水が噴き出した。

 森一正校長は「住民が避難する体育館の目の前にあり、心強い」と話す。海に近く、地下水に塩分を含むため飲用には適さないが、洗濯やトイレ排水としての利用が想定される。

 内閣府の作業部会が平成25年に発表した南海トラフ巨大地震の被害想定によると、高知県は停電や水道管の破裂などでほぼ全県民が断水の影響を受ける。

 最悪の場合、発生1カ月後でも、上水道の51%、下水道の13%が復旧しないとされる。

 県は26年度から、井戸の新設費について最大3分の2を補助しており、高知市など6市町村の25カ所が交付の対象になった。

 高知市には個人宅の井戸を市のHPで公開し、災害時は一般に開放する制度もあり、約120カ所が登録されている。

 登録した男性は「水は重要。誰もが使えたらいい」。市地域防災推進課の中山瑞稀さんは「井戸があるから安心というわけではない。定期的に使うなど、水が枯れないような日頃の管理が重要」と強調した。