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【高校野球群馬大会】前橋育英や常磐が16強入り

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【高校野球群馬大会】
前橋育英や常磐が16強入り

 第99回全国高校野球選手権県大会は15日、上毛新聞敷島、高崎城南の2球場で3回戦計6試合が行われた。この日はシード校の前橋育英、常磐、健大高崎、伊勢崎清明の4校が登場。いずれも危なげない戦いぶりで4回戦に駒を進めた。

 前橋育英は新田暁に、伊勢崎清明は渋川青翠にそれぞれ七回コールド勝ち。常磐は投手3人の継投策で逃げ切り、健大高崎は山下、安藤の本塁打で得点を重ね勝利を収めた。高崎商大付、大泉もそれぞれ勝ち、ベスト16入りを果たした。

                   ◇

 【上毛新聞敷島球場】

 ▽3回戦

 新田暁   000 000 1-1

 前橋育英  400 031 ×-8

 (七回コールド)

(新)金古、金子知-諏訪

(前)皆川、吉沢、木島-戸部、市川龍

 ▽三塁打=小池(前)▽二塁打=高橋(新)丸山、吉沢(前)

 高崎商大付 300 100 062-12

 太田工   000 500 001- 6

(高)阿部、堀野-大沢

(太)岡部、丁官、矢島-佐藤

 ▽三塁打=阿部、濱名(高)北島、春山(太)▽二塁打=小西、荻原(高)中島、北島(太)

 常 磐   310 300 020-9

 高崎東   100 002 001-4

(常)山上、西崎、仙波-小沢、篠崎

(高)下村、山田-和仁

 ▽三塁打=坂下(常)▽二塁打=小沢(常)

 【高崎城南球場】

 桐生西   000 000 100-1

 健大高崎  200 100 10×-4

(桐)稲垣、籾山-張田

(健)向井、竹本、片倉、小野-安藤、大柿、是沢

 ▽本塁打=山下、安藤(健)▽三塁打=安里(健)▽二塁打=宮崎(桐)

 市立太田  021 000 002 -5

 大 泉   000 100 113x-6

(市)中村光-萩谷

(大)藤本-小泉

 ▽三塁打=小矢野2(大)▽二塁打=中村光、山城(市)久木、野代2(大)

 渋川青翠  000 000 0-0

 伊勢崎清明 205 000 ×-7

 (七回コールド)

(渋)戸川、宮下-角田梓

(伊)長田、安原-高山

 ▽三塁打=川島(伊)▽二塁打=角田涼(渋)高野、霜田(伊)

                   ◇

 ■左目負傷も完治、リリーフで好投

 七回、制球が乱れだした常磐のエース、山上に代わって西崎がリリーフ登板した。最高136キロの左腕は二回3分の2を投げて、2安打1失点の好投をみせた。

 1年の冬に左目を負傷。2回手術を行い、約1年療養せざるを得なかった。完治し迎えた今大会。西崎は「(初登板が)本当に楽しみで、ベンチの中でうずうずしていた」と振り返る。河津章監督は「今日の投球は実力の5、6割。これから先、どうしても必要になる投手」と話した。

 新たな一歩を踏み出した西崎。「今後も積極的に三振をとり、攻めの投球に徹する」と宣言した。

                   ◇

 ■新田暁・金古力哉主将 天国の母に誓った全力

 「頑張るから」。マウンドの前で深く一礼するとき、常に母親の早苗さんに語りかけている。甘えん坊だった野球少年は、立派な主将に成長した。天国で見守る早苗さんに勝利を誓い、投手歴3年のエースが昨年の優勝校、前橋育英相手に奮闘した。

 中学までは外野の補欠。公式戦の出場経験はなかったが、早苗さんの勧めで投手に志願。入部と同時に内田昇監督に才能を見込まれ、金古の投手人生が始まった。

 1年の秋、念願の背番号「1」を手にした。2年間、走り込みなどを続けた結果、球速は入部当時の110キロから25キロ伸び135キロに。練習や試合の応援席には、常に早苗さんの姿があった。

 早苗さんが末期の胃がんと診断されたのは、昨年の12月のことだった。進行は早く、今年3月、この世を去った。金古の悲しみは深かったが、主将として「やるしかない」と、自分を奪い立たせた。

 桐生相手に1勝を挙げ臨んだ3回戦。前橋育英の打線はすさまじかった。初回、4安打を浴び、4失点。それでも得意のスライダーを低めに集めて二~四回を無失点に抑えた。六回から左翼を守り、七回には遊撃への内野安打で1点を返し、主将の役割を果たした。

 終盤にも大量得点を奪われ、結果は七回コールド負け。それでも「最後まで諦めず戦った」と満足げだった。家に帰って早苗さんの仏壇に報告する。「頑張ったけど勝てなかったよ」。