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日田の名産アユ漁再開 大分 

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日田の名産アユ漁再開 大分 

豪雨後、最初の火振り漁で、アユなどを網から外す日田漁協の手島勝馬組合長 豪雨後、最初の火振り漁で、アユなどを網から外す日田漁協の手島勝馬組合長

 記録的な大雨が襲った大分県日田市の川で13日夜、名産のアユを光で驚かせ、網に引っかけて捕る「火振り漁」が再開された。一時は川の増水で、アユ被害を危ぶむ声もあったが、この日は20~30匹が網に掛かり、関係者には安堵とともに笑顔が戻った。 「火振り漁」は船上からたいまつで川を照らし、驚いて逃げ回るアユを追い掛け、岸から対岸に設置された網で捕る伝統的な漁法。午後8時ごろ、日田漁協の組合員数人が、豪雨の影響で少し色が濁る筑後川水系の大山川に集合した。始める前は「全然捕れんかもしれん」との声も漏れたが、たいまつ代わりの懐中電灯で照らすと、網にアユが引っ掛かった。

 立ち会った手島勝馬組合長(63)は、例年の半分ほどの量だとしつつ「激しい大雨の直後で、これだけ捕れれば十分。これからもっと増えるはずだ」と笑顔を見せた。

 アユは日田にとって夏場の観光の目玉だ。アユ漁が解禁される5月下旬から11月中旬までに、釣りや食を目当てに延べ約1万人が訪れる。そのため、日田漁協は今年3月、市内を流れる筑後川とその支流に、約6千万円をかけて106万匹の稚魚を放流するなど環境整備に気を配ってきた。

 しかし、5日の豪雨で川は濁流に。「下流の有明海まで流されてしまう」と心配する声も一部に出ていた。

 手島氏は「塩焼きでも刺し身でも日田のアユはおいしい。多くの人に食べに来てほしい」と語った。