産経ニュース

埼玉県リハビリ・介護ロボット研究会 人手不足や現場の負担軽減へ

地方 地方

記事詳細

更新


埼玉県リハビリ・介護ロボット研究会 人手不足や現場の負担軽減へ

 ■導入の2施設が活用法を紹介

 県は人手が足りない介護施設でロボットを導入し、現場の負担を軽減する取り組みに乗り出している。県産業振興公社は27日、介護ロボットの導入を検討している施設やメーカー関係者らを集めた研究会を開催。既に導入している県内の2施設がロボットの活用方法を紹介し、参加者らは熱心に耳を傾けていた。(黄金崎元)

 県産業振興公社が新都心ビジネス交流プラザ(さいたま市中央区)で開いた「埼玉県リハビリ・介護ロボット研究会」には、定員を大きく上回る150人の介護施設やメーカー関係者らが参加した。

 国内では高齢者が増えているが、介護分野は重労働で離職率が高く、人手が不足している。研究会では、先行的に介護ロボットを導入している2施設が事例や現場の課題などを参加者らに説明した。

 特別養護老人ホーム「悠(ゆ)う湯(ゆう)ホーム」(皆野町)は腰痛を持つ介護職員が多く、離職者が多いという課題を抱えていた。そこで平成28年度、ベッドから車いすへの移乗介助などの負荷を軽減するロボットを導入した。腰に装着するタイプのもので、今後、介護職員の腰部の負荷を低減し、入社後3年以内の離職率を2割以下にすることを目指している。

 一方、特別養護老人ホーム「安誠園」(本庄市)も高齢者をベッドから起こす作業などで人工筋肉を使って、作業の負荷を軽減する背負うタイプの介護ロボットを導入した。

 同ホームの木村裕幸介護福祉士は「ロボットを活用して解決したい課題を議論できていなかったため、まだ成果が出ていない」と説明。介護ロボットを使う場面を整理し、全体の効率化を図るという。

 人手が足りない介護現場で、ロボットを導入する動きが加速しているが、同公社の関口史郎先端産業コーディネーターは「使い勝手と現場のニーズとの間のギャップが多いのが課題だ」と分析する。

 県は2施設にコンサルタントを行う専門家を派遣し、課題を解消することで模範事例を作り上げる。こうした取り組みを行うと同時に29年度は施設向けのロボット活用講座も開催し、他の施設への普及を目指している。また、1機器につき、上限10万円の補助金も助成し、介護ロボットの導入を促していく。