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夏は二条城へどうぞ 茶室に「角倉了以座像」 黒書院の障壁画も27日から展示

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夏は二条城へどうぞ 茶室に「角倉了以座像」 黒書院の障壁画も27日から展示

 世界遺産・二条城(京都市中京区)が7月1日から実施する早朝開城に関連し、清流園内の茶室「香雲亭」に26日、高瀬川や保津川の開削に尽力した京都の豪商、角倉了以(すみのくらりょうい)の座像が設置された。早朝開城の期間中(7~8月)に設置されている。

 二条城の清流園は、かつて河原町二条(同区、現在の日銀京都支店付近)にあった角倉家の庭石や庭木などを譲り受けて昭和40年に造営された。

 角倉了以像は嵐山の大悲閣千光寺(同市西京区)にあるが老朽化している。このため没後400年を記念し、新たに「平成の角倉了以像」を制作した。今回設置されたのはこの座像で、角倉家ゆかりの清流園の早朝開城に合わせて、千光寺の申し出により、香雲亭に設置された。

 座像は高さ約80センチで、樹脂製。石割りおのを手に片膝をついた姿だ。この日、座像の除幕式が行われ、門川大作市長は「先人の歩みを学び、真夏の早朝にここで歴史を感じてもらえれば」と話した。

 二条城の早朝開城は、暑い夏の期間に開城時間を午前7時に繰り上げ、早朝の涼しい時間帯にゆったり城内を散策できる。

 期間中、香雲亭では祇園の京料理「いそべ」が提供する「京のゆば粥御(かゆみ)前」が楽しめる。炊き合わせや冷茶わん蒸しなどがついて1人2500円(税込)で、1日30食限定(事前予約が必要)。

 二条城の築城400年記念展示・収蔵館で27日から、大政奉還150周年を記念した展示の第1弾として「絵画の舞台~〈黒書院〉一の間・二の間の障壁画~」が開催される。

 二条城二の丸御殿「黒書院」一の間・二の間は、将軍が幕府の要職者や高位の公家と対面するための部屋。北側には、将軍を守るかのように湾曲する松にうっすらとした雪が積もる初春の光景が描かれ、西側と東側にも対面者を歓迎するかのように桜やツツジ、梅といった花々が咲き乱れ、色とりどりの鳥たちが遊ぶ春爛漫(らんまん)の雰囲気を作り上げている。

 今回は、これらの障壁画のうち、一の間障壁画「松柴垣禽鳥図(まつしばがききんちょうず)」や一の間・二の間障壁画「桜花雉子図(おうかきじず)」、一の間・二の間障壁画「楼閣山水図(ろうかくさんすいず)」など41面を展示する。障壁画は、徳川慶喜が京都守護職をはじめとする側近に大政奉還の決意を伝える場面を描いた明治神宮聖徳記念絵画館壁画「大政奉還」(邨田丹陵(むらたたんりょう)筆)にも詳しく描かれている。

 9月3日まで。入館料は100円(別途入城料一般600円、中高生350円、小学生200円が必要)。問い合わせは二条城事務所(電)075・841・0096。