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【信州ワイド】高熱の難所…先人の偉業体感 「黒部ルート」を行く 見学会は倍率10倍も

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【信州ワイド】
高熱の難所…先人の偉業体感 「黒部ルート」を行く 見学会は倍率10倍も

今でも40度程度の熱を発する「高熱隧道」の壁は、硫黄成分が付着して白くなっていた=1日、富山県 今でも40度程度の熱を発する「高熱隧道」の壁は、硫黄成分が付着して白くなっていた=1日、富山県

 見学会では、回転する発電機のタービンを間近で見ることができる。近くに寄ると、人間の叫び声さえもかき消してしまうほどの轟音(ごうおん)が響き渡る。「これで電気を生み出しているんだ」という実感が湧いてきた。

 ◆まるでサウナ、くもる窓

 発電所から黒部峡谷の出口までは、関西電力の施設保守・工事用として使われるトロッコ「上部専用鉄道」に乗ってトンネルを進む。トンネルの建設は昭和14年。火山帯の上部に位置するため、岩盤が熱くなかなかはかどらなかったという。そんな難工事が今に伝わるように、「高熱隧道(ずいどう)」と呼ばれる。

 岩盤の温度は160度を超え、天井からしたたる水滴は100度に達した。互いに水をかけあいながら掘り進めたが、途中で掘削用のダイナマイトが自然発火する事故が起きるなど、命がけの戦いを強いられた。

 現在は、ダムからの送水管が近くを通っており、軌道内の温度は40度程度まで下がっている。それでも客車の窓はくもり、扉を開けると、サウナのような熱気が車内に押し寄せて息苦しくなった。トンネル内の壁をよく見ると、硫黄成分が付着して白くなっている。

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