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化血研新理事長、国と協調の方針 事業譲渡「雇用継続し迅速に」 熊本

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化血研新理事長、国と協調の方針 事業譲渡「雇用継続し迅速に」 熊本

 化学及血清療法研究所(化血研、熊本市)の理事長に5月30日に就任した木下統晴氏(68)が、共同通信のインタビューに応じた。血液製剤などの未承認製造問題の後に続いた国との対立関係について「これ以上続くのは良くない」として協調する方針を示した。解体的出直しとして国が求める事業譲渡についても、国内企業2社から話を受けたと明らかにした。

 化血研は平成27年の問題発覚を受け、昨年6月、新経営陣を元薬事コンサルタントの木下氏ら外部出身者3人で固めた。

 しかし、事業譲渡を求める国に対し、化血研は「自主再建」とも取れる立場を維持した。新たに日本脳炎ワクチンの未承認製造を指摘された際にも、反論の弁明書を提出した。

 木下氏はこれらの経緯を踏まえ、「患者に高品質の製品を確実に供給することが使命だ」として、国との膠着状態を変えると明言した。

 事業譲渡については、主力の血液製剤やワクチンの製造事業に関し、製薬大手アステラス製薬と交渉を進め頓挫した経緯がある。

 木下氏は話を受けた2社の会社名は明かさなかった。事業譲渡に向けた動きについて「迅速に進めたい」とした上で「従業員1900人の雇用を継続し、熊本に本社機能を残したい」と述べた。

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 化血研は18日、臨時の評議員会を開き、元近畿大薬学総合研究所所長の早川尭夫前理事長(75)が同日付で理事を退き、弁護士で元熊本大理事の野口敏夫氏(72)が理事に就任したと発表した。

 血液製剤などの未承認製造問題を受けた経営陣刷新の一環。木下理事長は「弁護士を新たな理事に迎え、さらなるガバナンス(企業統治)とコンプライアンス(法令順守)の強化ができると期待している」とコメントを出した。