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訪問購入業者、都が初の行政処分 執拗な「押し買い」注意

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訪問購入業者、都が初の行政処分 執拗な「押し買い」注意

 ■相談件数高止まり 電話での約束は慎重に

 貴金属の買い取りの目的を告げずに訪問し、執拗(しつよう)に買い取りを勧誘したとして、都は特定商取引法に基づき、千葉市の訪問購入業者に業務改善を指示した。都が訪問購入業者に行政処分を行うのは、同法にこうした「押し買い」に関する規制が盛り込まれた平成24年以来初。都などの消費生活センターに寄せられる訪問購入業者に関する相談件数は高止まっており、注意を呼び掛けている。(高橋裕子)

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 都が改善を指示した業者は「ホールド」(菊地二三英社長)で、処分は18日付。寄せられた相談事例によると、同社の担当者が28年6月、都内の80代の男性宅に電話し不要な靴を買い取る目的で訪問を約束。その後、男性宅を訪問し、「腕時計はないか」と貴金属の買い取りを切り出した。

 男性は何度も断ったが、「アクセサリーはないか。見せるだけでいい」などと約2時間居座り、男性の妻の指輪など8点以上を数千円で買いたたいたという。

 都によると、同社について寄せられた相談150件のうち79人が契約し、平均年齢は68歳。多くが貴金属類を不当に安く買い取られており、市価の5分の1ほどだった人もいた。

 都などの消費生活センターには27年度、訪問購入業者について、856件の相談が寄せられた。統計を取り始めた25年度(858件)から「高止まりしている」とし、安く貴金属を買い取ることによる利益率の高さから、訪問購入業への参入も増加しているとみる。

 対応策として、都は「何でも買い取る」と言いながら、電話で訪問の約束を取り付けようとする業者に対する注意を呼び掛ける。不信に感じたら訪問は断るべきだという。また、契約書類の受け取り後8日間は、無条件で契約が解除(クーリング・オフ)できると知っておくことも大切だ。都の担当者は「高齢の1人暮らしの人は特に注意してほしい」と呼び掛けている。