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新潟県沿岸の洋上風力発電調査 「県内年間使用量の4倍」高い潜在力

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新潟県沿岸の洋上風力発電調査 「県内年間使用量の4倍」高い潜在力

 ■県、企業支援などに本腰

 村上市や柏崎市など本県の沿岸で洋上風力発電施設を導入した場合、エネルギーとして県内の年間使用電力量の約4倍に相当する資源量を持つことが県の調査で分かった。県は潜在力の高さが確認できたとして、研究開発を行う県内の企業に対する支援に本腰を入れるなど、海洋再生可能エネルギーの導入に向けて積極的に取り組む構えだ。 (市川雄二)

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 県は日本気象協会新潟支店に委託し、洋上風力発電の可能性を探る調査を昨年度初めて実施。県沿岸を全体的にカバーするため佐渡市相川地域と村上、新潟、柏崎、糸魚川各市の沖合でデータを集めた。

 その結果、定格出力が8メガワットの大型風車を1平方キロ当たり1基強の間隔で設置して発電した場合、年間の発電量は約6万8800ギガワット時に上ることが分かった。県内の年間使用電力量は平成27年度に156億2555万キロワット時(1万5625ギガワット時)で、単純比較すると約4年分にあたる。

 洋上風力発電は着床式と浮体式の2タイプあり、調査では年平均風速が毎秒6・5メートル以上で水深50メートル以下を目安とする着床式の場合は、上・中・下越の各地域と佐渡市の大佐渡地域(両津地区北部と相川地区全域)の沿岸で約1万6600ギガワット時の発電量があると判明した。

 一方、年平均風速が毎秒8メートル以上で水深50メートル超200メートル以下を目安とする浮体式の場合は、佐渡島と粟島の中間部と、大佐渡地域の沖合で約5万2200ギガワット時の発電量があり、浮体式の方が効率が高いことが裏付けられた。

 県産業振興課の利根川雄大(ゆうた)課長は「現実的にはコストがかかり、相対的な評価は難しい」としながらも「ポテンシャルはある」と説明している。

 県は今回の調査結果を踏まえ、発電関連の事業者の風力発電への取り組みを促したい考えで、今年度は企業や大学との勉強会を開く予定。また、発電関連設備を手掛ける企業の研究開発も支援する。

 米山隆一知事は11日の記者会見で「将来性のある一つの可能性が示された」と前向きに取り組む考えを示すとともに、洋上風力発電を電力網に接続するためには電力会社の協力が欠かせないと指摘。導入にあたっての制度上の課題に関しては、国への働きかけを強めたいとした。