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岡山・津山郷土博の「松平家 火消し行列絵巻」、米図書館も所蔵

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岡山・津山郷土博の「松平家 火消し行列絵巻」、米図書館も所蔵

 津山郷土博物館(津山市山下)が所蔵する旧津山藩松平家の火消し行列絵巻と同じ内容の絵巻が、米国のブリガム・ヤング大学付属図書館でも所蔵されていることがわかった。同市が発表した。構図などが酷似しており、同じ作者の絵とみられるが、米国図書館の方がより丁寧に描かれており、同博物館の分は「控えとして描かれたものでは」と推測されている。

 絵巻は、浅草米蔵の防火役を幕府に命じられた松平家が、防火出動した際の行列を巻物に仕立てたもので、一部欠落している同博物館と比べ、米国図書館の絵巻「浅草御蔵防火隊行列図巻(あさくさおくらぼうかたいぎょうれつずかん)」は解説などもある全5巻がそろい、防火役を命じられた安政6年4月26日の日付も明記。これまで不明だった行列の時期は、それ以降のものと判明した。

 絵巻は、明治16、17年ごろ、博物館(現東京国立博物館)の依頼で松平家が作成したと思われ、戦後来日した米国の出版経営者を通して米国の資産家が購入。

 昭和40年に同図書館が購入後も埋もれたままの状態だったものを平成16年、同大学のジャック・ストーンマン准教授が、学生とともに調査研究していたところ、昨秋、同博物館で開催した特別展「行列を組む武士たち」のチラシや図録表紙の画像を4月、インターネットで偶然発見。同准教授からのメールの問い合わせでわかった。

 同博物館の小島徹学芸員(46)は「まさか、アメリカで所蔵されていたとは驚きと同時に喜びが大きい。これをご縁に、今後情報交換を重ねていき、津山藩や松平家の歴史にかかわる貴重な資料として役立てたい」と話している。