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二十四の瞳岬文壇エッセー 最優秀賞に西岡さん 香川

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二十四の瞳岬文壇エッセー 最優秀賞に西岡さん 香川

 香川県小豆島町出身の作家、壺井栄を顕彰する「岬の分教場保存会」は、昨年募集した「第14回二十四の瞳岬文壇エッセー」の最優秀賞に、神奈川県藤沢市の会社員、西岡奈緒子さん(36)の「暖かい手」を選んだ。

 同保存会は昨年8月~11月に「仲間」「弁当」「別れ」をテーマにエッセーを募集。47都道府県や海外在住の日本人から1008編の応募があった。作家のあさのあつこさんや香川大の佐藤恒雄名誉教授、日本ペンクラブの薄井八代子さんが審査し、最優秀賞のほか優秀賞2点、佳作5点を選んだ。

 最優秀賞の西岡さんは、生まれつき筋肉の病気で運動ができず、現在は車いすでの生活。エッセーでは中学に進んで3カ月たった頃を回想している。友人に病気を打ち明けると、あっけらかんと「そうなんだ」。この友人のアドバイスでクラスメート全員に病気を告げ、同級生と同じ世界にいてもいいと感じた様子をつづっている。

 西岡さんは「暖かいの字の中に友という字が入っている。私を包む世界が変わったニュアンスを入れた」とし、夫に車いすを押してもらい小豆島を訪ねるのが楽しみと言う。

 最終審査に携わったあさのさんは「人と人との関係がさらりとしていながら、相手をしっかりと支え、励ましている。何と心地よかったことか」と評した。

 同保存会では、5月下旬に佳作までの作品8点を冊子にして同県内の図書館などに配布する。

 その他の賞は次の通り。(敬称略)

 【優秀賞】「女将(おかみ)さん」相野正(堺市)▽「現役のままで」鈴木綾子(徳島県小松島市)

 【佳作】「親子だね」清水将浩(東京都杉並区)▽「かっこいい弁当」小林広美(山梨県南都留郡)▽「ぬか漬(づけ)」山田幸夫(大阪府阪南市)▽「心を染める記憶のリンク」竹村京子(岐阜県各務原市)▽「涙は見せない」館山和加子(青森県北津軽郡)