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龍谷大・世界仏教文化研究センター、5月10日から公開講座 京都

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龍谷大・世界仏教文化研究センター、5月10日から公開講座 京都

 ■宗教からアニメの舞台“巡礼”まで 「聖地とは何か」を考える

 仏教を基盤に多彩な研究活動を行う龍谷大の「世界仏教文化研究センター」(京都市下京区)が、「聖地とは何か」を考える公開講座を5月10日から開く。30代の若手研究者5人が専門を超えて知恵を出し合い、アニメの舞台を訪れる“聖地巡礼”や、東日本大震災の被災地に残る震災遺構などに触れながら、聖地の成り立ちを探る。

 センターは平成27年4月に開設。研究者各自が専門領域で論文を発表するだけでなく、共通するテーマを持ち、研究成果を社会に還元しようと企画した。

 唐沢太輔さん(哲学)は、過去の聖人たちが見た夢と聖地の関係について解説。大沢絢子さん(宗教社会学)は、浄土真宗の宗祖・親鸞の聖地が時代とともにどう変化してきたかを考える。中国出身の李曼寧さん(中世仏教文学)は「帰途のない聖地」として、浄土を目指す行者が小舟に乗って入水した中世の「補陀落渡海(ふだらくとかい)」を紹介する。

 亀山隆彦さん(密教学)は、中世の立山信仰の聖地を描いた参詣曼荼羅(さんけいまんだら)に加えて、アニメの聖地巡礼にも言及。作品に描かれた架空の世界を現実の場所で追体験し「リアルさ」を感じる点で、両者が共通することをひもとく。

 また、東日本大震災の被災地で仮設住宅の訪問ボランティアを続ける金沢豊さん(グリーフケア)は、聖地を「思いを寄せる場所」ととらえ、震災遺構の現状を紹介する。金沢さんは「仏教や現代思想に興味を持ってもらうきっかけを、センターが作れれば」と話している。

 講座のタイトルは「聖地をめぐって-聖なる場所とその記憶」。5月10日~6月7日の毎週水曜(全5回)、龍谷大深草キャンパス(京都市伏見区)で。受講料9250円。問い合わせは龍谷エクステンションセンター(電)075・645・7892。