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狛江でDVD「投票に行こう!」作成 知的障害者の「一票」を支援

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狛江でDVD「投票に行こう!」作成 知的障害者の「一票」を支援

 知的障害者が選挙で「大切な一票」を投じるため本人や家族、支援者、行政が正しい投票方法、的確な支援を動画で学ぶことができるDVD「投票に行こう!」が狛江市で作られた。実際に障害者が参加した模擬投票を収録し、詳しいナレーションと字幕で選挙のさまざまな場面の注意点を解説。知的障害者ら要支援者が選挙権を行使するための「教科書」になると全国に評価が広がっている。

 ◆さまざまな場面想定

 DVDは、狛江市で知的障害者と家族を支援している「狛江市手をつなぐ親の会」が昨年12月に作成した。障害者が選挙の流れを理解できるようにさまざまな場面を想定し、投票所では受付、本人確認、投票用紙の受け取り、記入、投票と細かく収録してある。

 障害のため自分で記入できない場合の代理投票の依頼の仕方や、投票したい候補者を示す方法、その際の補助職員への注意点なども盛り込んだ。

 DVDには詳しい副読本とルビがふられた分かりやすい副読本、障害者が必要とする具体的な支援内容を記入する支援カードなどもデータで収録。同会の森井道子会長(60)は、「障害を持つ子供にも投票のすべてがすぐに分かり、家族や支援者、選挙事務に当たる市職員にも役立つDVDを作りたかった」と狙いを語る。

 ◆事務従事者の研修に

 同市西河原公民館(同市元和泉)では25日、DVD上映会が開かれ、市内の福祉作業所に通う障害者や市内外の選挙管理委員会、特別支援学校の関係者ら100人近くが参加した。

 上映後、市選管の井上和信事務局長は、「選挙事務に当たる職員の研修にも役立てている」と話した。総務省選挙部管理課の小谷克志選挙管理官は、「障害者、家族の目線で作られ、選挙事務従事者にも分かりやすい。初めて見る人でも投票の際にどうすればいいか分かる」と高く評価している。

 平成25年5月、知的障害者を含めて、成年後見人がついた人の選挙権が回復して以降、同市は障害者の選挙参加に向けた取り組みを強化。知的障害以外の要支援者への対応も進み、昨年6月の同市長選では期日前投票で17人、当日は18人が代理投票した。

 DVDは今月から1584円(税、送料込み)で販売が始まり、すでに80枚以上の注文があるという。問い合わせは富士通エフ・オー・エム公共サービスグループ(電)03・5401・8462。